青銀の風

[ファンタジー]

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122件のファンレター

「波間の真珠」と呼ばれるオアシスに作られた美の砦、美術工芸研鑽学院。そこは周りを砂漠によって囲まれ、他国の干渉を受けることなく自由な芸術が花開いていた。しかし砂漠を取り囲む3つの国の均衡は崩れ、美の砦にも暗雲がたちこめる。
 絵師を目指し砂漠を越えて美術工芸院にやってきた明朗快活な青年、麗射はこのオアシスで個性的な人々と出会いながらも、次第に砂漠を囲む国々の動乱に巻き込まれていく。
 
 魔法のないファンタジーです。2020年5月までセルバンテスで連載をしていました。これからこちらにお世話になります。よろしくお願いします。

ファンレター

大切な物を捨ててでも

あの瑠貝の意外な行動。まさにそういうラストで来たか!という感じでした。
実を言うと、火翔の行動から特攻隊や自爆テロを連想して辛くなってしまい、すぐに感想を書けなかったんですよ……でも登場人物のそれぞれが自分の大切な物を振り捨てて戦うので、やっぱりそこが大きなうねりを生んでいると思います。
スケールの大きさについ目が行きますが、不二原さんの作品の魅力は、細部にあるような気がします。今回も名刀、天青切がものを言いましたね。だけどこの武器に意思があるとしたら、元の持ち主の帰りたがるんじゃないかな、などとも思いました^^。
戦い疲れた、芸術家たち。少し休ませてあげて下さいませ〜(^^)/

返信(1)

 お読みいただきありがとうございました。
 実はつばめさんと同じ部分を私も悩んでしました(ご指摘ありがとうございます)。余りにも唐突でご都合主義的な展開だなあと。(死ねば解決するのか?、と)
 自分が書いてきたくせして、最後のところでどうしても反撃が思いつきませんでした。このまま逃げては、大量になだれ込む敵軍に水音の道の入り口が見えてしまう。彼らを皆どうにかしないといけない……と悩んだすえ、火翔に白羽の矢を立ててしまいました。全滅するか、一人の犠牲ですむか。(トロッコ問題に似た状況でしょうか)戦では心を鬼にして味方を死地に赴かせる選択も必要な場面が出てきますが(でも特攻させるのは、論外と思います)、あそこで火翔に任せた麗射の身を切られるような決断も描いてみたいと思いました。考える時間は短時間、自分は軍のトップ、そして救わなければならない人々も多い、だったら彼を犠牲にして――本当にいいのか? と純粋な主人公にとって心の裂け目をえぐるような苦しい決断だったと思いますが、それをなすことで彼の覚悟も固まっていくのではないかと思います……。ご不快な思いをさせてしまってごめんなさい。元はと言えば解決法を思いつかなかった自分の責任です。
 天青切は、そうですねいつの日か元の持ち主に返してあげることにしたいと思います。(今決めました)できれば清那から渡してあげられればいいのですが(でも、二人とも将来は未確定なので~~)牙蘭、つばめさんに感謝するように!
 しばらく更新はお休みをいただきます。お休み中はいろいろノベルデイズの中を読んで回りたいな。(「紺碧」は逡巡中です~)
 ご感想をいただきありがとうございました。