抹茶のごとく緑

 妖艶な妻の茶道教室が経営の危機に陥った。生徒を呼び戻すためには「幻夢茶」を探すしかない。幻のお茶を探しに行かされた俺は小生意気な通訳兼道案内のティタとともに肉食恐竜のいるジャングルに分け入った。
 小説家になろうより転載(PN 鳥野 新)

ファンレター

発想力!

いや、すごいです。わくわくです。面白いです。
短いお話なのに、しっかりと冒険譚を書き切っていますね。
正直、私にはとても書けない。こんなにきっちりとまとめられない。
妖艶な奥様と茶道の話のはずが、宇宙に出た?恐竜?相容れないはずの要素同士がいつの間にかうまく繋がっていく……
とにかく発想力がすごいです!
驚きつつもどんどんお話に引き込まれてしまいました。
そして登場人物がみんなキャラが立っていて魅力的です。
主人公は作中、エロおやじ全開ですが、どこか憎めない。
次第にどことなくカッコよく見えてくる。
そしてティタちゃんは思春期らしく口は悪いけど、〇まみれになったり、しがみついて照れたり、すごくカワイイ。
そんな二人の、中年の悲哀と思春期の瑞々しさがうまく調和して、なにげに仲が良さそうで微笑ましかったです。
この作品、続編はないんですよね?
無粋なのは承知で、一ファンとしてはいつか読んでみたいな、なんてただのわがままですが。
できたら、ティタちゃんがゴージャスな美女になっているはずの3年後くらいの話で。
とにかく今回も存分に楽しませてもらいました。
楽しい時間、ありがとうございました。

返信(1)

 お読みいただきありがとうございました。ずいぶん昔に書いた話なので、多分に色あせているかとは思うのですが優しいご感想をいただき光栄です。
 これは台所に放置していたレモンのカビを見て思いついた(汚い話で恐縮です)話なのです。片付けが面倒くさいこの性格、我ながらあきれていますが、たまに汚い中からアイディアがわいたりします。(ああ、すみません。ちょっと引いてしまわれたかもしれませんね)
 私には、続きが頭の中にあるのに書くのが面倒くさい話が沢山あって(爆)、この話も実はそうなのです。言い当てていただいたとおり、だいたい3年後の設定で、始まりは刑務所の面会室……なのですが、そこから先がなんともまとまらず……放置となっています。ティタは熟れる前の美少女、エロ親父はあのまんまという設定なのですが、またいつかネタがまとまって降りてくれる日を待ちたいと思います。感想をいただけて、少しまた考えてみようか、と思い始めました。
 貴作「地底の鳥」を心にゆとりができたときゆっくりと読むのが無上の楽しみです。少しずつになりますが味わいながら読ませていただきます。あの完成度の高いお話をあのスピードで書けるというのは凄いと思います。頭の中にこんこんと沸く物語の源泉があるのでは……うらやましいです。ご感想大変ありがとうございました。