三昧鏡

[その他]

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短編集
今朝の朝日が夕日に落ちて、稲刈りまえの田んぼにトンボの群れが湧いている。デジャブとジャメブの狭間に凪いでいくトンボたち、君たちもミトコンドリア・イブからの遺伝子の旅さなかだ。

僕らの心は内々にある。見たもの、いま見るもの、次に見るもの。聴いたもの、ちょうど聴くもの、追って聴くもの。混沌、混沌。懐かしい匂い、まぶな匂い、やがて来る匂い。味わったもの、リアルに味わうもの、いつかは味わうもの。すべて混沌、混沌。前世に触れたもの、今世に触れるもの、来世に触れるもの。すべて心の内。とどまって吐き出す術さえ持たぬキリギリスのように。

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妻戸先生、最初と最後考えさせられる小説、ありがとうございます!

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