泡夢の記

[歴史]

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50件のファンレター

お殿様と家臣がケンカしちゃったら?

そりゃもう、大変ですよ。国が滅びるような大問題。幕府にも内緒にしなくちゃ!
だけど今の徳島県では、本当にそういうことがあったのです。正義感の強過ぎるこのお殿様、果たして皆さまに共感してもらえるでしょうか?
主人公は、名前の残っていない側室の女性に。知られざる郷土史の一つです!

(主要参考文献)
笠谷和比古『主君「押込」の構造 近世大名と家臣団』講談社学術文庫
石躍胤央ほか『徳島県の歴史』山川出版社
徳島県史編さん委員会『徳島県史 第一巻』徳島県
同         『徳島県史 資料集』
三宅正浩「藩政改革の政治構造」『史林』史学研究会 2007

※書影は、Canvaで作成させて頂きました(作者の写真ではありません)。

ファンレター

「二 お堀の内側へ」読了

面白かったです!お楽の心の変化がきめ細かく、無理なく描かれていて、しっかり感情移入できました。
でも、四面楚歌の状況の中で、なんだか呑気なお殿様、これから大丈夫なのかなあと心配になってしまいますが、ああいう鷹揚な育ち方をした人って、敵は敵とわかっていても、どこかで人間を憎み切れないところがありそうですよね。それは甘さと言えば甘さなんでしょうけど、苛酷な人生を生きてきたお楽だからこそ、逆にそういう人に惹かれてしまう心情って、よく理解できる気がします。
あ、それと、阿波の言葉がわからない江戸育ちのお殿様がいやがらせを受ける場面…実は私も、随分前のことなんですが、少し似た経験があります^^;台湾って、「国語」(北京語)と「台湾語」の両方があるのですが、私にあまり聞かせたくない話があった時に、わざと私のわからない台湾語で話されて、蚊帳の外に置かれたことがあります。実際にはそう大した内容でもなかったようなのですが、あのお殿様の怒りと孤独感はよく理解できる気がしました^^;

返信(1)

わ~、そうなんですね。三奈乃さんのその時のお気持ち、お察しします。内容がどうっていうことより、その場の空気感や感情を共有させてもらえないことのつらさたるや! まったくどこの国でも同じことが起こるものですね……。
このお殿様、仰る通り、甘いところがあるんですよ。いい人、というだけじゃ経営者には向かないんでしょうね。歴史上、そのために起こった悲劇というのは、意外に多いんじゃないかとも思います。コメント、ありがとうございました!