五月に売れ

作者 mika

[経済・金融]

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8件のファンレター

最近の暗号通貨をめぐる人間ドラマ、時事的な話題をご紹介する金融コラムです。
『柴犬は月で笑う』の続編となりますが、前作を未読でもそのままお読みいただけます。
※投資を推奨するものではありません。
※投資を推奨するものではありません。


表紙はAdobe StockからVectorMineさまの作品を使用させていただきました。

ファンレター

クラウドファンディング

mikaさん、こんにちは。

ウクライナのクラウドファンディング、
ちょうど楽天社長が10億円の寄付を表明していたこともあり、興味深く拝読しました。
三木谷さんは「人道的活動のための寄付」と言っていましたが。

暗号通貨だと、SWIFTを介さなくてよいはずなので、ロシアにとっても使える手法なのだなあ、と思いました。

また、以前よりクラウドファンディングについては思うところがありました。
使い道を出し手が決める、というと聞こえはいいのですが、
現実として集め上手のところに資金が直接入って行く仕組み
になっているように思います。
つまり宣伝上手にお金が偏るので、実は二極化・分断社会の増長になるだろうな、と。

勢いがある相手だと、用途もよく確かめずに資金を供給してしまう恐れすらあります。

もちろん税による再配分や市場での調達がうまく行っていないことの裏返しなので、
今までがいい、とも思えないのでもどかしいのですが。

被害を増やさないための対抗であり武装であり攻撃である。
という考えも理解できるので、本当に難しいです。

いずれにしても戦闘は早く終わらせてほしいですね。

極東で考えたいと思います。
有り難うございました。


返信(1)

村山さん、さっそくお読みいただきありがとうございます。
「暗号通貨だと、SWIFTを介さなくてよいはずなので、ロシアにとっても使える手法」というのは、おっしゃる通りです! 暗号通貨は、ロシアが制裁を回避するための現実的な手段です。ロシアをSWIFTから排除する制裁は、「代替の支払いシステムとしての暗号通貨の台頭を計り知れないほど加速させるだろう」、と予測されていますね。
ウクライナのMykhailo Fedorov副首相は、制裁回避を阻止するため、主要な暗号通貨取引所に全てのロシア人ユーザーの口座をブロックするよう呼びかけています。
一方で環球時報では、ロシアをSWIFTから切り離す制裁は「非ドル化を加速させ、ドルの覇権の崩壊の始まりになるだろう」と報じており、中国ではこの制裁を歓迎する論調のようです。立場が違えば、制裁に対する評価も全く違うものだな、と驚きでした。

クラウドファンディングは、たしかに「現実として集め上手のところに資金が直接入って行く仕組み」ですよね。少なくとも情報戦(イメージ戦略)では、ウクライナ政府の方がロシア政府よりも上手だと思います。短期間でこれほどの資金調達を成し遂げたのですから。
国際送金が容易な暗号通貨で寄付を募ったところがポイントだったのかな、と思います。我が家だって、ウクライナ政府に寄付しようと思えば、できてしまう。
でも、寄付金が武器弾薬の購入に使われるかもしれない、その砲弾がロシアの若い兵士たちを殺すかもしれないと想像すると……。いろいろ考えて、夫は赤十字に寄付を送りました。わたしはまだ迷っていますが、ウクライナから避難した民間人を支援したいので、UNHCRか赤十字かなと考えています。