【2000字】太陽の沈まぬ国

[歴史]

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6件のファンレター

16世紀フィリピンで実際に起こった事件「トンドの謀議」。そこに加わった日本人武将の話を、書簡体小説の形で構成してみました。
驚くほど国際化していた戦国時代。そして吉近バルタサルは実在の人物です。三話がセットになっておりますので、ぜひ続けてご覧ください!

ファンレター

こんな武将がいたとは!

拝読して、初めて吉近バルタサルという人物を知りました。
書簡体小説という手法が面白いですね。これで二千字以内とは驚きです!
大胆に現代語訳されているので、とても読みやすく親しみやすい人柄です。締めの言葉が一通目はアーメン、二通目はアルハムドゥリッラーで笑ってしまいました。
この当時、イスラム改宗した日本人がいたのですね。現地で活動する間、彼はタガログ語を話していたのでしょうか。新たな念仏として異教や異文化を受け入れる、やわらかさとしたたかさを感じました。
この手紙は、宛名のモニカさんには届いたのでしょうか? モニカさんからの返事も読みたいと思いました。
時代小説ジャンルは日頃あまり読まないので、戦国時代と言うと大河ドラマに登場する人物たちしか知りませんでしたが、本作のおかげで新たな知見が得られました。ありがとうございます^^ こうして、あまり知られていない人物に光を当てられる、あおぞらさんの歴史知識の深さを感じました!

返信(1)

mikaさんに笑って頂けて嬉しい~!! 丁寧なコメント、本当にありがとうございます。
だけどすみません、こんな書状が残っているわけじゃないんですよ(笑)。トンドの謀議は本当にあった話ですが、この史料は私がそれっぽく創作したものです。「謹言」は戦国時代の人々が手紙の締めによく使った言葉ですが、この読み方ももちろん嘘です(笑)。
バルタサル君がタガログ語、スペイン語を話したかどうかは分かりませんが、この時期は日本人のアジアへの移住者が多く、通訳を生業にする人は多かったようです。トンドの謀議の史料にも、「ディオニシオ」という名の日本人通訳が登場します(共謀者として処刑されてしまったようです)。
すみません、モニカさんも私が創作した人物です(笑)! だけどバルタサル君に奥さんがいたら、もう呆れて言葉もなかっただろうな~と思うんですよね。戦国期の女性は本当に大変でした(笑)。