ファンレター
名匠の逸品
セリフ運びでストーリーを展開させるトークメーカー。
その機能性をフルに生かしている作家の一人こそ岡田拓也氏である。
この作品もまたそのセリフシステムが最大限に活用されているのだ。
無口な彼女にツッコミ続ける主人公。
そして最後にもたらされる一言が、すべてを内包し解放するオチなのである。
ある意味主人公の独白劇みたいなものであるが、最後のその彼女のセリフが巨大なハンマーとなって我々読者の頭をガツンと直撃する。
一編完結が基本で、ストーリーは短い。
けれど、もう一編もう一編と読ませる中毒性があるのだ。
すでに華々しい活躍振りの岡田氏であるが、これからも目が離せない作家である。
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