ファンレター
数十年前に書いた小説なので、詳細は忘れています。またその後得た知識もあって、違うところがあります(探査機のことは知らなかったと思います。今だから書けるのですが、当時どう表現したか忘れました)
五年後に人間を火星に送る計画をたてている人類は、先に探査機を飛ばしている。その探査機からのデータから太陽を挟んだ地球の反対側に新しい惑星があることが判った。地球と公転速度が全く同じなので、気づかなかった。さらに公転だけでなく、太陽からの距離、大きさ、自転速度も同じなのだ。その後の探査機には新惑星の調査も加えられた。それによると、新惑星は地球と同じ時期、同じように誕生している。
その環境なら、火星より人類が移住するには都合が良い。そこで、火星への宇宙船「オレンジ号」を新惑星に送るように計画を変更した。
新惑星へは四か月で到着する。公転しているので、向かって来る方へオレンジ号を飛ばせば公転速度もあるので早く着く。
オレンジ号は人類の期待を背負って、飛び立った。ところが飛び立って二ヶ月、太陽の磁場が大きく変化し地球とオレンジ号の通信電波が乱れ始めた(後で知ったのですが本当はフレアですね)。
――元の小説は、ここでオレンジ号と地球との緊迫感のあるやりとりがある。――
そして通信が途絶え、オレンジ号の制御も不安定になった。オレンジ号は独力で新惑星を目指す。失敗すれば宇宙の彼方へさまようか、太陽へ引き込まれてしまう。
クルーの頑張りで危機を乗り越え新惑星をとらえた。だが、通信はまだできない。乱れた電波が飛び交うだけ。その状態のまま新惑星に着陸する。
そこで待っていたのは、人間たちだった。どうやら地球へ戻ってきてしまったらしい。だがそこの人間たちには違和感があった。
そして、クルーたちはまさに飛び立とうとしている「オレンジ号」を見た。
――新惑星は地球より半年遅れているので、六か月経って、到着したのです。
おそらく、オチはかなり早くわかるでしょう。
もし、地球と同じように誕生した惑星があったとしても、太陽の黒点や、衝突した隕石などから地球と同じ歴史を辿るはずがないですが、そのころの私はあまり考えませんでした。
返信(1)
これは面白いです! 「数十年前」ということを考慮すると、その内容の充実ぶりも目を見張りますね。
目的地の変更や制御の問題は、「はやぶさ」で話題になっていますが、その前に書かれているとなると、益々すごいです。
なんだか、ファンレターで公開されるのが勿体無いです……
星新一先生の作品でもそうですが、いやそれ無理があるだろう、という設定も小説などでは十分アリですよね。
その辺、むしろ真面目に探究すると話が作れません。と思います。
僕はそこの発想も弱いなあ、と自覚しました。
頑張りたいです。
有り難うございました!!