ファンレター
拝読して、最初から最後まで雨音が聞こえるように感じました。叩きつける強い雨から始まり、途中でやさしい雨音になって、また強い雨と風になって。そんな急・緩・急の三楽章形式の構成は、まさに「雨のコンチェルト」というタイトルにぴったりだなと思いました！
薄暗い入り組んだ路地に漢字のネオンサイン、生活感のあふれる雑多な街並みといった、映画「スワロウテイル」のようなアジア的都市を思い浮かべながら読みました＾＾
「〇〇だったら、こんなにやさしいわけないじゃない？」「確かに、あんたは〇〇よりやさしいようだ」という台詞に、〇〇を信頼できなくなってしまった、二人の過去が垣間見えて、切ない気持ちになりました。アンが〇〇ではないからこそ、伽耶はアンを信頼できるし、彼女がそばにいれば、悪い夢を見ずに眠れるのだろうな、と思いました。
雨音というのは、不思議と眠りをさそいますよね。youtubeでも睡眠用BGMとして雨音がいくつもアップロードされています。
「眠っている時と待っている間が……」という台詞や、首をさする仕草から、響の複雑な心情が伝わってきました。
映画「秒速5センチメートル」のような、どこまでいってもすれ違いの物語というのは、わたしはもやもやしてしまうのですが、本作のラストは素敵だなと思いました＾＾
「ようやく明けかけた夜」というのが、かすかな希望を感じさせますね。最後の場面、まだ雨の降る窓を見つめるアンの顔から、夜の街を俯瞰し、明けかけた空へとカメラワークする映像が、読んでいて浮かびました。
空間の広がりと音の余韻を感じる素晴らしい作品をどうもありがとうございます！
また、『台灣懶惰日記』でご紹介くださった、阿翰さんの「算命阿姨 九天玄女之天女散花」も視聴し、夫と二人で大笑いしました～＾＾ こちらもご紹介がなければ一生知らなかったと思うので、ありがとうございます。
南ノさんの作品は、こんな遊び心あふれるものから、「雨のコンチェルト」のように切ない心情に寄り添うものまであり、その幅広さにいつも驚いています。
台湾では再び感染者数が増加傾向にあるのですね。南ノさんの日々の暮らしが守られますよう、お祈りしています。
返信（1）
私の拙い意図を十二分にお読み取り下さって、感謝の言葉もございません（*^^*）
「最初から最後まで雨音が聞こえるように感じた」と仰っていただけて、とっとも嬉しいです！
また、「映画「スワロウテイル」のようなアジア的都市」というイメージを思い浮かべて下さったり、登場人物の心情や気持ちを細やかに汲み取って下さったり…本当にありがたい気持ちでいっぱいです^^
「秒速5センチメートル」は、私も見ていてかなりフラストレーションが溜まった一人です（笑）以前のレターでも書いて下さいましたが、mikaさんは本当に映画がお好きで、お詳しいですね^^「夜の街を俯瞰し、明けかけた空へとカメラワークする」と、私の拙い物語を、まるで映画のワンシーンのように捉えて下さって感激です！これは私の書いた内容というより、ひとえにmikaさんのすばらしい想像力のおかげです。大変恐縮ながら、心から嬉しいです~^^
「算命阿姨 九天玄女之天女散花」も見て下さったんですね！あの動画は台湾であまりに人気が出たために、テレビ番組に道教の専門家が出てきて、「九天玄女とは何か」と解説するほど盛り上がっています（九天玄女って、本当に道教の女神なんですね！）mikaさんと御主人にささやかな笑いをお届けできたとしたら、こんなに嬉しいことはありません。本当に紹介してよかったなあ、と思います（*^^*）
いつも惜しみなく温かいお言葉をかけていただき、本当にありがとうございます。