紅蓮の石 八王子城秘話

[歴史]

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戦国時代の終わり、赤い曼珠沙華が咲く廃城を行く若者がいた。
小田原北条氏最大の山城、悲劇の城となった八王子城が舞台の青春譚。
中編小説です。

<主な登場人物>
八王子城下の刀鍛冶の少年・榧丸(かやまる)
元刀鍛冶で足軽の竜(後に竜之介と改名)
北条氏照の養女・波利姫(はりひめ)
足軽の林蔵
猛将中山勘解由の長男・助六郎
猿楽師の宗阿弥
下女の小梅
僧形の老人・逍風居士

★史実の流れに沿ったフィクションです。残酷描写有り。

八王子城は北条氏照(三代当主・北条氏康の三男)によって築かれた小田原北条氏の支城。
1590年(天正18年)6月23日、豊臣秀吉の東征軍で、北陸と信濃の大名たち(前田利家、上杉景勝、直江兼続、真田昌幸ら)による北陸支援隊三万五千の軍勢により攻め落とされる。

※参考本は「活動報告」に書きました。

ファンレター

歴史ロマンに酔いました

刀、曼珠沙華、石垣、城、人々の関係、
すべて混然一体となって、歴史ロマンに酔いました。
文章も美しく、無駄がない上、無理なく古い言葉が上手く散りばめられていて、
読み易くもありました。

やっぱり榧丸のいじらしさ、健気さ、強さが印象に残ります。
竜兄の男気も素敵だった。
榧丸が年相応に描かれていて、一段といじらしかった!

表題の意味が最後に分かりました。
榧丸には分かったのですね。
曼珠沙華を空に散らす榧丸、良かったなあ。

愛知に居ると、三英傑(適度にバーバリアン:笑)
中心の歴史観になりがちですが、
英雄譚ではない物語、素敵でした。
北条家の人々は何だか、貴族的な香りさえ、しました。

返信(1)

最後までお付き合いいただき、そのうえ感想もたくさんお寄せいただき嬉しかったです。
ありがとうございました!
いえいえ、文章はまだまだです。。。ポコベルさんの読みやすく流麗な文章を見習いたいです☆

榧丸を気に入っていただけて良かったです(^^v
10代の男の子を書くのは楽しいですよね。
「曼珠沙華=両片思い」という友人のリクエストから始まった作品でした。
ちなみに、八王子城は東京最恐心霊スポットと言われています。

戦国時代といえば、三英傑ですね。
やはり、北条氏はマイナーかな?!
小さな伊豆一国の支配から、関八州を統一した五代北条氏もちょっとバーバリアン。