バイブル・スタディ・コーヒー ~スラスラ読める! 聖書入門

作者 mika

[歴史]

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バイブル・スタディの仲間たちの会話をちょっとだけ覗いてみてください。
寝ころんでスラスラ読める! 「物語」がわかれば、聖書は楽しい。
聖書を最初から最後まで読み通すのは大変です。途中でいやになってしまうことも珍しくないでしょう。
なんとなく難しそうでも、聖書のことばの向こうには、豊かな歴史と文化が広がっています。
どなたでも、実際に聖書を読んでみようというかたのお役に立てればうれしいです。


アイコンはTopeconHeroesダーヤマ様の「ダ鳥獣戯画」より使用させていただきました。

ファンレター

エサウの妻/リベカの計画

mikaさん、こんばんは。

表題の回を拝読しました。そして、VOICEPEAKも聴いてみました!
今回の場面、『名画が描く―』ではフリンクの作品が紹介されていましたが、いろいろな人が描く場面なのですね。
その絵と朗読を合わせるのって、なかなかいいですね。こちらの解説と合わせ、さらに興味と理解が深まる気がします。
そうは言っても、唯一の正解はないのでしょうが。

この場面とリベカの指示が、果たして宗教的に「良い」ことかどうかは
『名画が描く―』やそれ以前に接した旧約聖書のお話からも謎、というか分かりませんでした。
ただ、今回のお話を拝読し、いくつかの解釈を並べてみることが自分なりに出来、
やはり聖書というのは一方的なメッセージではなく、読み手に考えさせるものなのだろうな、
と思えました。

引き続き楽しみにしております。が、お体に留意しつつ、です。
有り難うございました。

返信(1)

村山さん、いつもお読みいただきありがとうございます。VOICEPEAKによる聖書朗読、お楽しみいただけて、うれしいです^^
『名画が描く罪深き旧約聖書』にもフリンクの絵が紹介されているのですね。ヤコブのうかがうような眼差しが絶妙な絵だと思います。
レンブラントの弟子たちが「ヤコブを祝福するイサク」の主題が数多く描いているため、レンブラントが弟子に与えた課題作だったのではないか、という説もあるそうです。

「聖書というのは一方的なメッセージではなく、読み手に考えさせるもの」というのは、おっしゃる通りだと思います。
レンズ豆のスープと長子の権利を引き換えにした件と、カナンの女性と結婚した件から、エサウは家長としての資質に欠けている。そのためリベカは祝福(=家長)にふさわしい息子を選んだのだ。これは神の言葉の成就を促進させる行いでもある。というのが伝統的な解釈なのだそうです。一色義子さんも『エバからマリアまで 聖書の歴史を担った女性たち』の中で、「神さまが使命をリベカにお与えになったのかもしれないという気がします」(75頁)と書いています。
こうした伝統的な解釈に対する反対意見もあるので、チャットノベルでは最後の方の対話でご紹介しました。リベカは神の言葉が成就するのを待つ忍耐力がなく、神が予告を実行することを信頼していないのだ、という解釈はエルサレム・ヘブライ大学の人文学部聖書学科の名誉教授であるLea Mazor博士(女性です)が書いておられました。チャットノベルの参考書欄に、Lea Mazor博士の「リベカ―大胆な個人的な見解」のリンクを追記しましたので、ご興味ありましたら自動翻訳などを利用して読んでみてください。(非常に学びになる解説記事ですが、ヘブライ語なので読むのはハードルが高いです…)

次回はヤコブの旅立ちのお話です。村山さん、やさしいお心遣いをどうもありがとうございます^^