青銀の風

[ファンタジー]

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122件のファンレター

「波間の真珠」と呼ばれるオアシスに作られた美の砦、美術工芸研鑽学院。そこは周りを砂漠によって囲まれ、他国の干渉を受けることなく自由な芸術が花開いていた。しかし砂漠を取り囲む3つの国の均衡は崩れ、美の砦にも暗雲がたちこめる。
 絵師を目指し砂漠を越えて美術工芸院にやってきた明朗快活な青年、麗射はこのオアシスで個性的な人々と出会いながらも、次第に砂漠を囲む国々の動乱に巻き込まれていく。
 
 魔法のないファンタジーです。2020年5月までセルバンテスで連載をしていました。これからこちらにお世話になります。よろしくお願いします。

ファンレター

124、125、126話

126話のラストはしばし呆然としました。不二原さんの筆に神話的で壮大なストーリーが憑依したかのよう。渾身の筆力。
「天駆の君ユーシェル」の見事な伏線回収や、真相はこうだったのかという感動に加えて、剴斗の矜持、覚悟が熱く熱く迫ってきて。
最後に勇斗に手向けた剴斗の言葉は「啾々とした声」だったんですね、それがドラマのワンシーンのようにリアルに脳内再生できます。
それから個人的に騎剛の忠誠心にやられました。私、こういうのに弱いんだなと発見。(涙)
プライドばかり高く面倒くさい玲斗が、この記憶を抱えてどう変わるのか?注視します。

それから今回のお気に入り台詞ですが、126話ラストの剴斗と騎剛の台詞に加えて、
「君の背中の焼刻は飾りかい」耕佳
「それはお前が決めることじゃない、とりあえず生きておけ」走耳
でした。カッコいい!(^_^)b

返信(1)

 お読みいただきありがとうございます。煉州編を書き終わった頃から(多分、剴斗の出生の際の逸話を話に出し始めた頃から)日本の戦国時代みたいな「父と子の命をかけた戦い」を書いてみたくて、玲斗と剴斗の顛末を考えました。二人とも大切に思い合っているのに、敵同士になってしまうジレンマ。将として、沢山の見方を殺した息子を生かすわけにはいかない父と、最後の最後で無意識のうちに「生」に執着してしまう玲斗。玲斗がこの経験後、どのように変わっていくか。闇落ちするか、人間的に大きくなるか。しばらくのお休みの間、ゆっくりと考えてみたいと思います。
 騎剛を気に入っていただきありがとうございました。最初は牙蘭に打ち負かされる、小者キャラとして登場させましたが、なぜか攻防編の最後で実直な忠義者にキャラ変してしまいました。牙蘭との友情が、彼を変えたのでしょうか。あまり日の目を見ることがない騎剛に言及していただきとっても嬉しいです。
 セリフのピックアップもしていただき、感激です。走耳の台詞は、自分の心の中の叫びです。上げていただき、嬉しいです。
 ご感想大変ありがとうございました。