コロナ禍の先へ:書評『Day to Day』『Story for you』

作者 mika

[創作論・評論]

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疫病に既存の社会のあり方が揺さぶられた2020年。危機を乗り越えた先にどう生きるか、物語を通じてヒントを見つけることができるかもしれない。

2021年5月31日発表の2000字書評コンテストで受賞作に選んでいただき、講談社の文芸メディアtreeに掲載されました。

ファンレター

信頼できる書評

mikaさんのナビゲートで、とってもこの本が読みたくなりました! 職場と家の往復だけで世界が狭くなっている私は、コロナにはこんな局面があったのかと、想像力が足りなかったことを痛感。(私、健気な子どもの話に弱いんですよ……)
やっぱりmikaさんの書評は 公正で客観的なスタンスなので、“信頼できる”んですよね。そして読みやすいので、グイグイ引き込まれてしまいます!(*^-^*)

返信(1)

佐久田さん、お読みいただきありがとうございます! 佐久田さんに「公正で客観的」「信頼できる」と言ってもらえて、本当にうれしいです!! 「この本が読みたくなった」と思ってもらえて、書いて良かったなぁ~と思いました^^
今回は、『Day to Day』『Story for you』の中で、医療従事者を鼓舞するものから、彼らの家族が差別された問題を扱ったもの、コロナ後の社会のあり方を考えさせられるものを選んで紹介しました。
『Day to Day』は100話もあるので、エッセイや恋愛小説やミステリー、SFなどジャンルもさまざま。『デカメロン』式の枠物語のようなまとまりがない作品です。
『Story for you』は子供のための物語集なので、読み物としてはこちらの方が面白いです。メッセージも分かりやすいですね。「健気な子どもの話に弱い」ということでしたら、『Story for you』の方がおススメです。
両方合わせて162話。現役の作家がこんなにいるのだな、とびっくりしました。辻村深月、森博嗣、海堂尊、恩田陸、湊かなえ、あさのあつこ、東野圭吾など、名前を聞いたことがあっても読んだことがない作家たちの作品を読むことができてよかったです。書評の中で紹介した作家は、京極夏彦を除いて、全員名前も知らななったので、新しい知見が得られました。