六文銭の父子

作者 頼 達矢

[歴史]

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関ケ原前夜、犬伏の陣。

世に「表裏比興の者」と評される梟雄、真田昌幸は、実直な気性の嫡男、信幸と柔和な笑顔の奥に狂気を秘めた次男、信繁(幸村)の前である決断を下す。全六話

ファンレター

圧倒されました!

ともかく面白くて、夢中になって読みました。
精確な筆致で、歴史的背景、合戦シーン、戦に取り憑かれた父と次男の人物像などが描写されています。
史実を元に狂気にも似た人間の業の深さが描き出され、素晴らしい読み応えでした。
信繁篇も読みたい、と願わずにはいられません。

返信(1)

神乃佳月さん、感想を書いていただいて本当にありがとうございます。「狂気にも似た人間の業の深さが描き出され」 まさにそこを判官びいされている英雄である真田信繫(幸村)を題材にして書くのが狙いでした。
これまでの創作物では単純に真田幸村が豊臣家の忠誠と義を貫く為に戦いぬいたという書き方をされていますが、そこに疑問を抱いていました。人間を極限にまで駆り立てるのはむしろ暗い狂気と業なのではないかと。
真田幸村は連載中の「ラグナロクセカンド」という作品に主人公の最大の敵として登場します。そこで大坂夏の陣での戦いぶりとその死の様子を書こうと思っていたのですが・・・・。やはり六文銭の信繁とラグナロクセカンドの幸村はパラレルの存在ということにして、この作品における信繁のその後もいずれ書くかも知れません。海之眞さんにも続き書けと言われましたし。いつかは分かりませんが、その時はまたよろしくお願いします。