イワン・イリイチの死因

[健康・医療]

114

18,854

25件のファンレター

トルストイ『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』(望月哲男訳 光文社古典新訳文庫)を使用しました。

死に至るまでの心の動きと、死にゆく人の周辺を描いた名作、『イワン・イリイチの死』。そちら方面ではなく、イワン・イリイチの身体的な病名を考察してみたいと思います。

最終診断は、別の物語にしてあります。

別の解釈は歓迎です。
また、難しいところや疑問点に関するご質問も、お待ちしております。

よろしくお願いいたします。




ファンレター

おそらく…

 きっと僕が大病を患って… 大病とまでは言わないまでも、何か「生命の活動が著しく低下している・した」と実感、体験した時、その時間の中で、この村山さんの作品が、今とはまた違った形で、また自分の中に入ってくるだろう手ごたえを感じています。予感…かしら。
 しっかりした作品のテーマ…というと、上から目線みたいで語弊があるのですが、こういう現実的な死、現実的なテーマについて淡々と書ける、こういうところに、村山さんの力、が、僕には感じられるのです。
 名作のようなものには必ず「死」(死と同じような悲しみや痛み)が宿っていると思います。その死に至るまでの時間、その克明な経緯は、具体的であればあるほど、強い作品、心に残る作品になる、重い、重要な要素が「死」のようにも思います。要素、というと、何かまた語弊があるのですが。
 心理的なものに敢えて触れず、身体に限定した考察には、とても好感を持ちました。

 身体、自分の身体である身体、でもその身体が病んで死期を迎える時、その詳細を知るのは、自分ではなく、医者という存在になるんですよね。
 キューブラー=ロスの「死ぬ瞬間」は、読みかけのまま数年、置き去りにしているのですが… この村山さんの作品は、僕が実際に病院のベッドにいて、どんなふうに読むだろう、その時、どんなふうにこの作品を読むだろう、と、未来の自分とこの作品の関係に、心、とらわれています。
 将来、もう一度、病床で読みたい。全然悪い意味でなく、そう感じられたのは、ネット小説を読んで、初めての体験でした。

返信(1)

かめさん、おはようございます。
勿体ないお言葉を頂戴し、恐縮です。

そういう「力」があるとして、それはやはり文豪トルストイ氏と訳者である望月哲男氏のものだと思います。
そこから考えた空想科学であり、やっぱりパロディ、二次創作……。
心理的なところは、原典の肝だと思いますので、触れてはいけないと思いました。

死にはどうしても恐怖心があります。
若い頃に比べれば、まだ受け入れているなあ、とは思いますが。
自分の番が来た時、イリイチ氏のような心境になるのかどうか、ちょっと楽しみ(?)だったりもしますが、
それをこんな風に、後世の人に残すことは出来ない、というのが残念でなりません。

やはりその後はあちらでトルストイ様にお会いして、「いや、文豪殿。あの感覚は……」と議論してみたい(笑)。

読んでいただき、有り難うございました。
今後ともよろしくお願いいたします。