紺碧の波

[ファンタジー]

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 廃材で作られた、生まれながらにしてぼろ船の帆船軍艦「妙香(みょうこう)」
 櫂と帆を使って推進する櫂式戦艦が主流の波州海軍の中にあって、「妙香」は初めての帆のみで推進する艦であった。が、その艦長は「粗野。そして、だらしない。食い意地が張っている上に、どこでも迷う方向音痴。極めつけは……希代のおっちょこちょい」である乱鳳。もちろん軍艦の中では常に末席に位置していた「妙香」であったが、ある日その美貌のせいでトラブルに巻き込まれることが多い青年士官、志吹が転属してくる。そして「妙香」は、ある任務を負って僚艦と出航するが……。
 格好いい海洋ものが書きたかったのに、やっぱり私が書くとコメディーになってしまいました。(苦笑)9話で一区切りですが、オムニバスとして不定期で更新していきます・
 守屋純子オーケストラの「Into The Bright Decade」をヘビロテしながら書きました。海戦場面では「Walking Down The Nakamise Street」にお世話になりました。ノリノリの最高にハッピーな曲です!
 これは拙作「青銀の風」のスピンオフです。現在本編には出てきませんし、完全に独立していますが将来的には登場人物があちらにも出てくる予定。(107話宝物の最後にちらりと出てきます)
 今回「妙香」のモデルにしたのは初期にボルチモアで作られたクリッパーです。(「妙香」はもっと小型)それにしてもクリッパーの元になったスクーナーってほんとに早そうで綺麗な船なんですよね。うっとりです。
 でも、一番好きなのは一次大戦の頃の軍艦だったりします。あ~軍艦、萌えるわ。(笑)

ファンレター

楽しげな中の緊張感。甲板にそよぐ潮風のような美しい文章が好きです。

任官した志吹と一緒に「妙香」に乗艦しているような臨場感。艦船・海軍環境の緊張感の中にも、魅力的な船員達たちの楽しげな様子。つい志吹に変な視線を向けたくなる自分を押さえつつ……。丁寧に描かれる「紺碧の波」の世界にこれからの展開が楽しみです。

返信(1)

 きゃー、真毒丸タケルさん! お読みいただきありがとうございます。
 ただ、ただ、萌えだけでできているこの話を臨場感があると言っていただきうれしいです。登場人物は今回駆け足での紹介でしたが、楽しげと言っていただき感激。ありがとうございます!
 真毒丸さんの「辻沢のアルゴノーツ ~鬼子のえにしは地獄染め~」を読むのが私の日々の楽しみ、生きがいです。真毒丸さんの作品のようなドラマチックで引きずり込まれるような作品を書ける方はうらやましいなあ……と思いつつ脱力コメディーを書いてます(笑)
 ご感想をいただきありがとうございました。