取り残される不登校児

作者 りら熊々

[ノンフィクション]

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3件のファンレター

娘はかつて不登校児だった。社会から隔絶された場所で、息を潜めるようにして生きていたときがあった。不登校児が家にこもればこもるほど、友達は遠のき、コミュニケーション能力が低下して行く。そして、いつしか級友の影に怯えるようになった。
自立の道は遠く、果てしない。
不登校は、なぜ家族だけの問題として語られるのだろうか。
不登校の娘にとって、「自立」に必要なものとは何なのか。

ファンレター

初めまして

あなた様の小説を拝読させて頂きました。
苦労なされたのですね。大変でしたね。
ですが、お嬢様は頑張ったと思います。逃げ出したくなりながらも時に支えられ、結果を出すのは安易なことではありません。
今は社会に揉まれていますが、本当に苦しくなった時は逃げ場をつくっておくと良いと思います。
自分もそうですが、学校の教員の方々の努力に頭を下げる他ありませんね。
自分は病弱で半年位学校休んだり、中学で苛めに遭いましたが、先生方はフォローして下さいました。
苛めで不登校になった時の担任は成績表に苛めのことを堂々と書いて問題に真正面から取り組んで下さいました。
学校に行きたくなくても学校に行く。逃げ出したくなりながらも担任の励ましがあって何とか耐えられました。
元々、ことなかれ主義である自分は当時の先生の教えを守れていない不真面目な人間になってしまいましたが、先生には今でも感謝しております。当時からご高齢だったのでもう世を去られているかも知れませんが、今でも顔は憶えております。恩師の一人ですね。
話はずれましたが、お嬢様も独りではなく、支えられ、時に支えたからこそ立派な社会人になれたと思います。その様に立派に過ごしてきたお嬢様を誇りに思って良いと思います。もちろん、あなた様の労苦も誇りにして良いと思います。
不登校児は多いですね。苦しくて自死を選ぶ子供すらいるのに政府の動きは鈍いですね。
環境問題と同じく国家の命運を左右する問題だという意識が国民全体に根付いていないのも一因かと。
この国は課題が山積みです。労働環境、給与、障がい者、非正規雇用、年金制度、色々なものがあります。福祉に携わるからこそ業界の矛盾に気付いても何も出来ない無力感が漂っています。自分の業界もそうです。
そういった時にやり方は色々あります。署名、請願、又はあなた様の様に文学にして情報の拡散などです。
今日、あなた様の文学を見るまで不登校児の今の実態など自分は知りませんでした。
あなた様は声をあげています。後は賛同者が集まれば、行政も重い腰をあげて下さいます。願わくはこの文学を通して反応が起きることを。
と言っても、あなた様自身これまでかなり労苦されたので無理は禁物です。無理なく無理なくです。あなた様もお嬢様も又追いつめられたら道は一つではないと気付いて下されれば嬉しいです。自分はよく狭い視野で物事を考えてしまうものでして、自分と同じ過ちはおかして欲しくないです。
長文、失礼しました。

返信(1)

ファンレターありがとうございます。
佐藤さんも、学生の頃に辛い思いをなさったのですね。でも、素晴らしい先生に出会えたこと、それは大きな財産ですね。先生が素知らぬ顔をするのと、力になってくれるのとでは、全く結果は違ってくるのだろうなと思います。
娘の中学の頃を思い返すと、もう大変だった、毎日親子で泣いていた、そんな陳腐な言葉しか出てきません。毎日が嵐のようで、ゆっくりと思いを巡らすことなど全くできませんでした。今、ようやく落ち着いた気持ちで過ごせるようになり、佐藤さんのおっしゃるように何か発信したいと考えるようになってきたのです。
そして、こうして発信して他者の意見を紐解いてみると、やはり自分が考えているように、不登校の問題は放置されているのだなと感じました。これからも、(無理せず)発信を続けて、大きな波にしていきたいと思っています。
読んでご意見くださり、ありがとうございました。