生きている絵画

作者 TamTam2021

[創作論・評論]

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1件のファンレター

 ネットオークションで入手した絵画から考えました。
文化の日だからというわけではないのですが絵画というものが
持つ意義についてエッセイ風の短い詩にまとめてみました。

ファンレター

生きた奇跡は今もなお…

今回も美しい言葉を紡いで下さってありがとうございます。TamTam2021さんが以前投稿して下さった『遥かなる漂着物』も読み返しながら読ませて頂きました。この詩の返信で、絵画を買うということは、その人の生き様や思いも一緒に引き受けることでもあり、それは重いことなのだとありました。今回の詩を読んで、この言葉の意味が更に納得出来たような気がします。作品は単なる物質ではなく、作者の魂までもが丹念に塗り込めれているのでしょうね。だからその作品が放つ輝きは、観る人を惹き付け心を揺さぶるのでしょう。自分の身が消えても、生きた奇跡は今もなお、作品を観た者の心に残り、静かな感動や豊かさを与えてくれるのだと思います。これは絵画に限らず、詩やエッセイにも通じるものがあります。詩の一節だけでも、読者に感動を与え、キラリと光り輝き、胸に響く作品が残せたら…そんな作品が書けたら本当に幸せでしょうね。何年経とうとも、誰かの心に息づき、生に潤いを与え続けることが出来たなら、作者冥利に尽きるのではないでしょうか。

返信(1)

貴重なメッセージ、ありがとうございます。いつも有難く拝読させていただいております。画家が無名、有名にかかわらず、やはりいい絵はとても素晴らしいです。ブランド物を有難がる人のように有名な画家の作品にこだわる人がいますが、そのような人は自分なりの鑑識眼がなかったり絵を投資のように考えていたりと本当に絵画が好きな人ではないと思います。岡本太郎はある時から一切、自分の絵を売らなくなったといいます。成金や会社経営者たちに自分の絵がそのように扱われることに我慢がならなくなったようです。それからは公共の場所に自分の作品を掲げることを目指し、今、渋谷駅の構内にある巨大な絵もそのような彼の遺志を引き継いだものだそうです。あの絵は本当に凄い絵ですよね。