青銀の風

[ファンタジー]

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122件のファンレター

「波間の真珠」と呼ばれるオアシスに作られた美の砦、美術工芸研鑽学院。そこは周りを砂漠によって囲まれ、他国の干渉を受けることなく自由な芸術が花開いていた。しかし砂漠を取り囲む3つの国の均衡は崩れ、美の砦にも暗雲がたちこめる。
 絵師を目指し砂漠を越えて美術工芸院にやってきた明朗快活な青年、麗射はこのオアシスで個性的な人々と出会いながらも、次第に砂漠を囲む国々の動乱に巻き込まれていく。
 
 魔法のないファンタジーです。2020年5月までセルバンテスで連載をしていました。これからこちらにお世話になります。よろしくお願いします。

ファンレター

愛おしい……

「攻防編」第95話まで拝読いたしました。
いや~、いくつか事件が起こったものの、これまでと比べて穏やかな展開、かつ普段の学園生活がじっくり描かれていてとても興味深くて面白かったです。
芸術にあふれた煌びやかな学院内、現実世界の憂さを忘れてどっぷりと浸っていたくなる。だからじっくりゆっくり読みたい。けど続きが気になって次々に読んでしまう、というジレンマを抱えながら読んでました。
ああ、いいな。私も学院に入りたいな。でも芸術的才能が皆無なので無理でしょうね……
今回も、穏やかとはいえ、卒展あり、代表選挙あり、謎解きありでやっぱり目が離せない展開の連続でしたね。
みんなで協力して卒業生を送り出そうと計画して、実行に移す。
その実行力、団結力にすごいの一言。大変そうでしたがみんな楽しそうでした。
脳内爆花鑑賞きれいでしたぁ。
それから、螺星のことを見捨てず、みんなで協力して作品づくりに手を貸す。
みんな何ていいやつなんでしょう。
一人ひとり心根が優しくって、さわやかでほんと愛おしくなってきます。
工芸家としての美蓮が有能すぎてカッコイイ!瑠貝が守銭奴なのに良いヤツ!幻風ここで登場?
個性際立つ登場人物ばかり。一人ひとりをもっと深く知りたくなってきます。
愛おしい登場人物たちが生き生きと困難や課題を克服していく展開、面白いを通り越して、作品自体が愛おしくなってきます。
このまま穏やかな学園生活を見続けていたいな、と思いつつも、所々に不穏な気配が散りばめられていて、みんな無事にこの編を乗り越えられるのかな、と心配する反面、またハラハラドキドキ、血沸き肉躍る展開になるのだろうか、と期待に胸が高鳴ってきます。
それにしても煉州はどうなってしまうのでしょうか?
果たして麗射はイラムと再び会うことができるのでしょうか?
ここまでこの編の中で、麗射がイラムのことに言及する場面があまりないことが逆に、今自分にできることはない、他の学院生たちを置いて自分だけ煉州にいくこともできない、との思いから、あえて目を背けていることを表しているようで、やるせなさが募ります。
とにかく気になることが多すぎて今後の展開楽しみしかありません。
言うまでもなく続けて読ませていただきます。
楽しい時間をありがとうございました。

返信(1)

 お読みいただきありがとうございます。
 少年以上大人未満のちょっと危なっかしい男子達が入り乱れる学生生活が大好物です。本当は砂漠を越えて入学する根性女子芸術家も出したかったのですが、キャラ設定で挫折してしまい、ほぼいつものメンバーとなってしまいました。(女子を書くのが苦手なんです。加えて恋愛も苦手です)
 学院編で、もっと学院生活を書きたかったのですが、彼らが(私の思惑よりも)早く煉州に旅立ってしまい、学院生活に心残りがあったため「攻防編」というタイトルにもかかわらず、最初はまったり学院生活になってしまいました。後半、やっとタイトルに沿った展開になってきます。今回はイラムは出てきません。そろそろ出さないとなあ、と思っています。
 私は、瑠貝と走耳推しなのですが、自分がこの世界に生まれてきたらなりたかった立ち位置は「美蓮」です。カッコいいと言っていただきありがとうございました。有能なのに、どこか馬鹿で、みんなに自然に受け入れられているって……いいなあ。自分は現実から逃れて、自分がなりたかったキャラや、したかった冒険を頭の中でできるから、書いているんだと思います。世界を共有していただくと、逃避場所でしかなかった自分の頭の中のうすっぺらい世界に色が付き、脈打ちを感じ、温かい血が通う気がします。
 感想をいただき本当にありがとうございました。