紺碧の波

[ファンタジー]

168

29,791

23件のファンレター

 廃材で作られた、生まれながらにしてぼろ船の帆船軍艦「妙香(みょうこう)」
 櫂と帆を使って推進する櫂式戦艦が主流の波州海軍の中にあって、「妙香」は初めての帆のみで推進する艦であった。が、その艦長は「粗野。そして、だらしない。食い意地が張っている上に、どこでも迷う方向音痴。極めつけは……希代のおっちょこちょい」である乱鳳。もちろん軍艦の中では常に末席に位置していた「妙香」であったが、ある日その美貌のせいでトラブルに巻き込まれることが多い青年士官、志吹が転属してくる。そして「妙香」は、ある任務を負って僚艦と出航するが……。
 格好いい海洋ものが書きたかったのに、やっぱり私が書くとコメディーになってしまいました。(苦笑)9話で一区切りですが、オムニバスとして不定期で更新していきます・
 守屋純子オーケストラの「Into The Bright Decade」をヘビロテしながら書きました。海戦場面では「Walking Down The Nakamise Street」にお世話になりました。ノリノリの最高にハッピーな曲です!
 これは拙作「青銀の風」のスピンオフです。現在本編には出てきませんし、完全に独立していますが将来的には登場人物があちらにも出てくる予定。(107話宝物の最後にちらりと出てきます)
 今回「妙香」のモデルにしたのは初期にボルチモアで作られたクリッパーです。(「妙香」はもっと小型)それにしてもクリッパーの元になったスクーナーってほんとに早そうで綺麗な船なんですよね。うっとりです。
 でも、一番好きなのは一次大戦の頃の軍艦だったりします。あ~軍艦、萌えるわ。(笑)

ファンレター

待ってました!

第26話まで拝読しました!
いやあ~面白いです!!
結末を修正するために非公開になっていたこの作品、ついに復活!久しぶりに、ダイナミックな不二原さんの冒険小説を読ませていただける幸せをしみじみと感じてしまいました(*^^*)
吾美教官、乱鳳、志吹……懐かしい面々との再会に感激の嵐…(TT)しかーも!パワーアップしての復活という感じがひしひしと伝わってきました^^

血沸き肉躍るストーリーの中で、吾美教官の「でも、一つ言っておくわ。この戦いの責任はすべて私にあるとね」などの言葉からは、リーダーのあり方に対する、不二原さんからのメッセージも読み取ることができた気がします。でもその後で…「なんで戦闘中に魔性全開してるんですかっ」とかのユーモアがくるところが、正に不二原節炸裂という感じでとっても好きです!^^
吾美教官の小麦粉爆弾(?)の裏話もかわいくて素敵です(笑)。乱鳳のワカメ頭の秘密はここにあったんですか…⁈(ある意味衝撃)
怪我の功名(現実に痛かったのは乱鳳ですが…^^;)とはこのことですね~!

この作品、もちろん「お気に入り」登録していたのですが、一旦下書きに戻されると、復活しても通知が来ない仕様みたいですね…。不二原さんが「活動報告」で告知して下さってよかったです~^^

返信(1)

 お読みいただきありがとうございました。非公開になると通知がいかないんですね……と、いうか登録していただきありがとうございました!(感涙)

 今回は粉塵爆発のエピソードを加えました。修正前も実は使えないかどうか検討していたのですが、爆発を起こすには小麦粉の密度が必要な事と(風の吹く海上では難しい)、投げるくらいではたいしたダメージにならないことで却下していました。ただ、現実にはない新種の海藻の光合成で酸素濃度を上げ、風の無い凪で小麦粉が一瞬でも一定の密度を保てる場合、大きな爆発は無理でも火勢が大きくなるくらいはするだろうと今回加えることにしました。

 粉塵爆発を調べていて、コンロの近くで小麦粉の袋を勢いよく開けて粉を散らすと粉塵爆発を起こす記載を見た時、自然に吾美が小麦粉を落とす光景が目に浮かんでいました。乱鳳の髪については、火が付いているシーンしか思い浮かびませんでしたが、南ノさんの『ワカメ頭の秘密』に大笑い。火が付いた後にあの髪型……! なるほど!! そうだったのか。(大笑)
 私の周りには女性の上司が結構いるのですが、みな竹を割ったような男より男らしい一面を持つ人が多いです。私としては付き合いやすく、吾美艦長のような女上司に憧れます。(でも、そういう強面女傑って裏では皆結構可愛いんですよね~)

 ご指摘いただいた緊迫の戦闘中に思わず入れてしまうギャグ。ああ、ここでギャグなんか入れては緊張感が切れて流れが途切れるからダメ、ダメ……と思いながらもついつい入れてしまいます。毎回書いてから後悔するんですが、不二原節と言っていただき、救われます。そうですよね、こんな馬鹿な展開にするのも個性ですよね。自己嫌悪感が薄まりました。
 長く間があいたにも関わらず、読んでいただきありがとうございました。感謝です~~。