ブックエンド

作者 桐乃桐子

[日記・個人ブログ]

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10件のファンレター

読書日記チャットノベル版です。
小説・エッセイ・漫画、すべて一緒くたにしてお送りします。
気まぐれ更新になるかと思います。のんびりお付き合いいただけると幸いです。

ファンレター

第3話『推し、燃ゆ』

うわ、嬉しい! 実はこの本、本屋さんで題名見て非常に興味湧いたのですが、「なんかきつそう、なんか痛くなりそう」と勘が働き、また所定の場所に戻したのでした……
そう、冒頭の文章すごいですよね。一気に鷲づかみ。ああ、なるほど、やはり発達系の……。
親子関係もリアルですね、悪人はいないのに日々消耗戦のような。主人公が推し以外の人間に対し、理解が及ばず低温なのも、不安定さが滲んできて。

私はこれ依存症だと感じました。(主人公は否定するかもしれないけど)
推している最中は、馴染むことのできない現実から目をそらすことができるような。推しというのは緩衝材? 杖? でも桐乃さんが仰るように「それが心の支えになるなら、一概に否定はできない」ですよね。主人公は人生が歩きづらそうだから……

桐乃さんの分身、小手鞠さんの毒舌も小気味よく癖になります(にっこり)
桐乃さん&小手鞠さんのナビゲート、今回もとても楽しめました!(*^^*)

【追伸】親指の怪我の経過はいかがですか? 指先は神経が集まっているところ、お仕事大変と推測します。
あまり無理なさらないようにしてくださいね!(>_<)

返信(1)

佐久田さん、お読みくださりありがとうございます。
さすがは佐久田さん、その勘、大当たりです~(^^;)
タイトルもインパクト大ですし、本文一行めからこの威力。やはり力のある作品は一行めからガッチリ読者の心を掴んでくるものなんだな、と思いました。

そうなんです。主人公はおそらく発達障害を抱えていて、それによる注意力散漫状態から日常生活がうまくいかず、推しに関すること以外はかなりグダグダで。
「日々消耗戦のような」とのお言葉、まさしくそのとおりで。家族のだれが悪いわけでもないのに、毎日少しずつなにかが確実にすり減っていくのが伝わってくるんですよね……。

佐久田さんのおっしゃるとおり、あかりは依存症だとわたしも思います。そしてこれはおそらく本人もうっすらと自覚しているようで、そのような描写が見受けられました。
推しの炎上以降、あかりは自分の体力やお金や時間を身を削ぐようにして推しに注ぎ込み、そうやって自分を追いつめることで自身が浄化されていくような気になったり、自分の存在価値があるような気持ちになったりする、と語っています。
依存症であると同時に自傷行為でもあり、緩慢な自殺行為にも思えてしまいます。

そんななかでわたしが「この子、偉いな」と思ったのは、推しのライブ代やグッズ代を稼ぐために自発的にアルバイトを始めたところです。
バイト先ではミスの連発でお店のひとに叱られるのも日常茶飯事といったようすなのですが、それでも「1時間働いたら○○が買える」と推し活のためになんとか踏ん張っていて。
「欲しいものを買うためにアルバイトをする」という至極まっとうな発想とそれを実行に移す行動力は評価したいです。

あかりの場合はかなり度が過ぎるので危ういのですが、彼女にとってはとにかく推しがすべてで、推しの存在が、暗闇を照らす光のようなものなのかなと思いました。
ただ、恐ろしいのは、依存する相手がもし倒れてしまったら自分もたちまち共倒れになる、というところですよね。

あっ、バレバレだと思いますが、小手鞠の毒舌は桐乃の心の声です(笑)
以前、佐久田さんの『鷺草と向日葵』のなかで、片桐少年がハンバーガーショップで注文した商品が出てきてから「ピクルス抜いてください」といった場面、わたしも彼女たちと一緒になって「ないわー」と思いました(^^;)
彼の人となりを伝えるためのすごくわかりやすいエピソードで、いまだに印象に残っています。

『推し、燃ゆ』ネタバレを考慮して後半についてはほとんど触れなかったので、もし機会がありましたらお手に取ってみてくださいませ(*´-`)
なかなかの展開ですよ……。

少しでも楽しんでいただけたならうれしいです~(〃ω〃)
手の怪我、お気にかけてくださってありがとうございます(泣)
処方された薬を飲みきったためか、なんとか腫れも引いてきて、普通の指らしい見た目に戻ってきました。いちおう来週また病院へ行く予定ですが、なんとかこのまま治ってくれたらなと切に願います(´;ω;`)

いつも鋭く核心を突くお言葉と温かいお心遣い、どうもありがとうございます(*´ω`*)