どんまい
「バレンタインって、春の季語なんだって。てっきり告白が上手くいけば春が来るからなのかと思ったよ」彼女は去年の秋に転校してきた。可憐という言葉を具現化したかのような容姿に目が眩んで多くの男子が彼女に推し変したのも束の間、そのドライで男前な性格が知れ渡るや、彼らは蜘蛛の子のように散っていた。
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2020/10/30 NOVEL DAYS × tree 2000字文学賞「恋愛小説」にて「佳作」に選んでいただきました。
その後の度重なる改稿により、現在は2000字を大きく超えています。