青銀の風

[ファンタジー]

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122件のファンレター

「波間の真珠」と呼ばれるオアシスに作られた美の砦、美術工芸研鑽学院。そこは周りを砂漠によって囲まれ、他国の干渉を受けることなく自由な芸術が花開いていた。しかし砂漠を取り囲む3つの国の均衡は崩れ、美の砦にも暗雲がたちこめる。
 絵師を目指し砂漠を越えて美術工芸院にやってきた明朗快活な青年、麗射はこのオアシスで個性的な人々と出会いながらも、次第に砂漠を囲む国々の動乱に巻き込まれていく。
 
 魔法のないファンタジーです。2020年5月までセルバンテスで連載をしていました。これからこちらにお世話になります。よろしくお願いします。

ファンレター

「攻防編」読了

不二原さん、「攻防編」完結、おめでとうございます!
第124話から128話まで一気読みでした!
124話。食堂の入口に仁王立ちの雷蛇の姿から、麗射との間に起こった様々な出来事を私も思い出しました。これは第1話から読んできた読者だけが味わうことのできる感動ですね!
それから、125話、126話。剴斗と玲斗の父子対決、明かされる勇斗の死の真相。この二話は、三国志+ギリシャ悲劇という趣きで、すごく読み応えがありました。こういう物語、大好きです!^^
続いて127話。ハリウッドの大スペクタクル映画のような迫力がありました。「火翔~‼」(と思わず叫んでしまいました)。
そして、「攻防編」を締めくくるラストの128話。たった一文字のタイトルが見事だと思いました。どんな状況にあっても、自分の友人や家族の命の尊さを忘れず、それを守るために、できる限りの力を尽くすべきなのだ、という不二原さんの力強いメッセージが胸に迫りました。昨日読ませていただいた「手」とも響き合うものを感じて、深い感動に包まれました。素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございます(*^^*)

返信(1)

 お読みいただきありがとうございました。
 とりあえず1番書きたい部分まで書けてほっとしています。雷蛇と麗射は敵同士だったですね。雷蛇は単純なので、豹変して弟分となってしまい私も最初の確執を忘れていました(笑)。最初から読んでいただき、キャラの変化も感じていただき本当に、本当に感謝しています。
 親子対決。どうしても後ろに引けない父と子。この結果が、玲斗にどのような変化をもたらすのか、果たして良い方向に向かうのか、それとも、この心の傷が何か別の破綻として出てくるのか、これは(まだ考えてないので)しばらく時間をかけて考えてみたいと思います。
 火翔の運命は唐突であったかもしれませんが、できるだけフラグをつくらないで運命が訪れる方向で書こうと思っています。美蓮のおかげで救われた彼が、自ら下した結論。そして、それを心を鬼にして肯定する麗射。この出来事も周りにいろいろ影響を及ぼすような気がしています。火翔は地味だったので、スルーされるかなと思っていましたが、叫んでいただいて、彼も浮かばれると思います。
 ラスト。あえて主人公達はそでに引かせて瑠貝と美蓮で閉めてみました。私の推しは「走耳」と「瑠貝」なのですが、この世界に生まれ変わったら誰になりたいかと言われたら「美蓮」なのです。目立たないけど、一団の中で常に居場所があり、仕事もできる。彼のような立ち位置になってみたかったなあ……。
 攻防編の後半は凄惨な場面も多く、気分が悪くなったところもあるのではないかと思います。すみません。やっぱり「命」を守るために「命」をかける人々がどうしようもなく愛おしいのです。胸に迫ったと、過分なお言葉をいただき感謝しています。
 しばらく「青銀の風」はお休みします。また構想が整ったら再開しますが、ちょっと先の話になりそうです。
 ご感想大変ありがとうございました