一杯の紅茶のためなら

作者 mika

[歴史]

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1878年の秋、ペテルブルクの鍛冶横町。アンナの夫は小説家で、25歳も年上。食と健康にこだわる夫のために、アンナは心を込めて食事のしたくをして…。
そんな、年の差夫婦の朝食のひととき。

【参考】『ニシンの子牛肉添え。食べ物と作家とレシピについての本』(エリダール・オルジェフ)

ファンレター

おいしそう!

へえ、ロシアのグルメ小説か……と思って読み進めていたら、ラストに巨匠の名が! 何と、そういう人だったんですね(笑)。
それにしてもリアル、かつおいしそうです。付け焼刃じゃこうはなりません。ロシア文学に造詣の深いmikaさんならではの作品だなと感じました^^。

返信(1)

あおぞらさん、およみいただきありがとうございます! 楽しんでいただけてうれしいです!!
本文中の作家の変わった習慣(朝からウォッカとか…)は、作家の家族や友人たちによる回想録に基づいています。
あの名作のヒロインが、作家の好物にちなんで名付けたのでは、というのはわたしの想像です^^ マーマレードっぽい名前の人というのも、世界的に知られる名作の登場人物です。
この夫妻が暮らしたアパートは、現在は家博物館になっています。わたしも実際に訪れました。近くに教会と魚市場があって、おばあちゃんたちが路上で花など売っていました。
プーシキンを尊敬していた、というのも本当です。作家仲間たちとプーシキンの記念碑を立てた時、プーシキンの作品を朗読し、プーシキンを称える演説をしているんです。
ちなみに、プーシキン風ポテトはロシア語で探すとつくれぽがいっぱい見つかります♪ パスチラという焼き菓子は、以前に「グレーテルのかまど」というNHKの料理番組でも紹介されていて、日本でも作れるようです。セリャンカはふつう、ボルシのような具だくさんのスープなんですけど、モスクワ風セリャンカはピザないしお好み焼きに近い料理です。スープだと思っていたらお好み焼きが出されて、アンナさんはさぞ驚いたことでしょう。