空手バックパッカー放浪記

作者 冨井春義

[現代アクション]

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本当は弱いのに絶対に負けてはならないアジア死闘の旅。
空手は少年時代に少し齧った程度。強くはない、むしろ弱い私は、持ち前の好奇心のせいで、軽はずみにもスリランカでの空手の指導・普及という大変な任務を引き受けてしまいます。しかも「もし万が一戦うことがあったら、どんな卑怯な手を使っても絶対に負けてはならない」という厳命を受けて。そんなインチキ空手家の私は、バンコクのムエタイ使い、身長2mのフランス人空手家、スリランカのソルジャー、カンボジアのショットガン強盗、チャンマイ・マフィアなど次々現れる強敵・難敵を相手にハッタリと機転と卑怯を武器に戦います。そして死闘の旅の果てに出会った切ない恋の行方は?筆者の自伝風ホラ話です。

ファンレター

思い出と憧れと

富井さん、こんにちは。
「空手バックパッカー放浪記」、最後まで面白かったです。

空手をやったことがあって、海外に興味がある人で、
このお話のような長期渡航に憧れない人はいないのではないかと思います。

自分もバックパッカーでアジアを旅していたことがありますが、
長期ではなく、単発を重ねる形でした。
作中のスリランカ以外は訪問しているので、その空気感も懐かしいです。
空手を教えながら各地を旅する、とかもう最高ですが、そんな自信がある訳もなく、
悶々と会社勤めをしていました。

事実を交えたフィクションとのことですが、どこが事実だろうか? と想像するのも楽しかったです。
特にサトミさんのところは、憧れます。
確かに旅先で会った日本人とは、何かが起こりそうですが……。
そうそう、旅行人ブックスの堀田あきお『アジアのディープな歩き方』をも凌ぐドキドキ展開でした。


空手的には、タイルのマス目で間合いを測るのが勉強になりました。
今の職場で暴力事件がありそうなとき、空手道部だった、という理由だけで前に出されるのですが、
(もちろん偉そうに見張っているだけです)
そういう時にも使えそうですね。

次もゆっくりですが、続編を読ませていただくつもりです。
有り難うございました。

返信(1)

お読みいただきありがとうございます。最近はコロナの閉塞感で気が滅入りますが、心はいつも旅人です(笑)
事実を交えている部分はおそらく誰にでもあるようなありふれたことです。サトミの話も青春の痛い思い出が元ネタです。なので書いていてちょっと泣けました。
続編もお楽しみいただけると嬉しく思います。これからもよろしくお願いいたします。