ファンレター
思わず「むぅ」と唸りたくなる作品。
表題の意味からすると、死者への供養・哀悼を述べた話とも受け取れるのですが、ラストの主人公のセリフ回しにはそれ以上の「フテクサレタ」感情のようなものが見え隠れしているようにも思います。
死など、無意味だ。
そう言いたいのでしょうか。
何かを悟り諦めたように死んでいったその少年に。
意味のない死を選ぶとは愚かなことだ、と、言いたいのでしょうか。
あるいは口では何とでも良いように言いながら、その実息子のことに無関心であった母親に。
思う通りに育たなければただのクズでしかないと暴力を加え、事実育てることさえもしなかった父親に。
その死を嘆くほどの何があろうか、と、言いたいのでしょうか。
主人公の不遜な態度からすると、そんなことさえ「どうとでもいい」と言いそうにも思います。
なんとも味のある作品でした。
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