ハダリー

作者 羽庫ふみ

ジャンルは「SF」ですが、諸々ゆるゆるなので、「SFっぽい奇妙な話」あたりが丁度いいかもしれません。
ハダリーはリラダンの「未来のイヴ」にでてくるアンドロイドの名前ですよ……。

「未来のイヴ」のエワルドがハダリーと共に海に沈んでしまって、逆にアリシアが生き残り、しかも彼女がすべてを知っていて、物語を語り始めたら……? という"if"をベースにあれこれ弄ってみたらこうなりました。

同じようなテーマを扱いつつ、もっとマイルドにして「こどものじけん」に入れようかなぁ……とも悩みましたが、独立させて、しんどい要素もガッツり書こう! と腹を括りました……。
長いので、1話を2000文字前後に分割してアップロードしております。全6回。

ファンレター

「愛」とは何か

面白くて、一気読みでした!
現在、羽庫さんが連載中の『こどものじけん』の「美鈴(ベル)の完璧な世界」とも、テーマ的に重なり合うものがあるようで、羽庫さんの問題意識の方向性…というものが浮かび上がる気がしました。

物語の核にあるのは、「愛とは何か」というテーマだと、私は思いました。
「愛する」とは何か、「愛される」とは何か、そういう哲学的なテーマを、エンターテインメント性のある、「面白い」小説に落とし込んでいらっしゃるところに、羽庫さんの手腕を感じます。

「閉じた」環境の中で、狂気へと向かう「愛」の後に待っているものは……
「Ⅵ」の「〇〇〇〇のせいでもない」という言葉が、とりわけ心に残りました……。

返信(1)

南ノさま

温かいメッセージをありがとうございます!
身に余るコメントをいただいて武者震いが……!

「愛」の問題については、ネタ元の「未来のイヴ」で扱われている「人は何を愛するのか(ざっくりまとめるとこんな感じ?)」という問題をそのまま使いつつ……。
でも、それだけではあんまりなので「愛の対象から外れてしまった人が、別の愛で反撃する話」にしたいなぁ……などと考えながら書いたことを覚えています。そうでないと「今」に通じる話にならないかも、などと思って。

また、「美鈴〜」と重なるもの、あるかもしれません。
こういう危うい人間関係を、どうしても書きたくなってしまうようで……。
「危うさからの再生」をちゃんと描けるようになりたいなぁ……と思いながら、試行錯誤しています。