ニホン散国志(建国への道編)

作者 KenthiKa

[現代アクション]

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深川休戦条約を持って、北海道戦争の幕は降りた。

蒼が率いる青の革命団は、AIMの勝利に大きく貢献したことで、旭川にあるオフィスビルの1フロアを譲り受け、『革命団事務所』を設立。新国家設立へ向けた準備期間を過ごしていた。

メンバーも増え、様々な思いが交差する中、カラフト渡航への期日が間近に迫る。

果たして蒼は、無事にカラフトへたどり着き、新国家建国の野望を成し遂げることができるのか。

※ニホン散国志(北海道戦争編)の続きです。前作を読んでから読むことをお勧めします。
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この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※地名に関しては、実際の物を使用しております。

登場人物

・北生 蒼 (きたき そう)

本作シリーズの主人公であり、青の革命団のリーダー。

劣悪な家庭環境と冴えない人生から社会に恨みを抱いており、革命家に憧れてこの国を変えようと立ち上がる。

登場時は、大手商社の窓際族で、野心家の陰キャラサラリーマン。

深い闇を抱えており、猜疑心が強い。自身や仲間を守るためになら手段を選ばず、敵に残忍な制裁を加えて仲間から咎められることも多い。非常に癖のある性格の持ち主ではあるが、仲間に支えられながら成長していく。

仙台にて潜伏生活中に、恋心を抱いていた紗宙に告白。無事に彼女と恋人関係になった。

北海道戦争では、先生のバックアップも有り、一部隊の将として活躍。冷酷で過激だけど大胆な行動で、過酷な環境を生き抜き、指揮官としての頭角を表していく。

イソンノアシの息子のサクとは、紗宙を巡って激しくぶつかり合ったが、戦争が終わる頃には良き戦友として掛け替えのない絆で結ばれる仲となる。

・袖ノ海 紗宙 (そでのうみ さら)

青の革命団メンバー。

蒼の地元の先輩であり、幼馴染でもある。

婚約者と別れたことがきっかけで、有名大学病院の医療事務を退社。

地元に戻ってコンビニでバイトをしていたが、ある事件がきっかけで蒼と共に旅をすることになる。

頭も良くて普段はクールだけど、弟や仲間思いの優しい性格。絶世の美人で、とにかくモテる。

旅の途中でヒドゥラ教団に拉致監禁されるが、蒼たち青の革命団によって無事救出される。そして蒼からの告白を受け入れ、彼とは恋人同士の関係になった。

北海道戦争では、自分が原因で蒼とサクが対立していることに悩みながらも、一途な心を忘れずに蒼の為に尽くす。

また、札幌官軍の回し者だった美咲の謀略を見破ったり、自らが身代わりとなって結夏の代わりに紋別騎兵隊の捕虜になるなど、予想外の行動力で仲間の危機を幾度となく救った。

・直江 鐘ノ助 (なおえ かねのすけ)

青の革命団メンバー。

蒼の大学時代の親友で、愛称はカネスケ。

登場時は、大手商社の営業マン。

学生時代は、陰キャラグループに所属する陽キャラという謎の立ち位置。

テンションが高くノリが良い。仕事が好きで、かつては出世コースにいたこともある。

プライベートではお調子者ではあるが、仕事になると本領を発揮するタイプ。

蒼の誘いに乗って、共に旅をすることになる。

北海道戦争の最中、好意を抱いていた結夏に思いを告げ、晴れて恋人同士となる。

仕事面では、先生の推挙もありAIMの参謀に就任。道東遠征において持ち前の頭のキレを遺憾なく発揮。その参謀としての才が認められ、周囲からは『小伏竜』のあだ名で知られるようになる。

・諸葛 真 (しょかつ しん)

青の革命団メンバー。

蒼が通っていた自己啓発セミナーの講師で、かつて国連軍の軍事顧問を務めていた天才。

蒼とカネスケに新しい国を作るべきだと提唱した人。

冷静でポジティブな性格。どんな状況に陥っても、革命団に勝機をもたらす策を打ち出す。

蒼の説得により、共に旅をすることになる。

その存在感と功績は大きく、彼のおかげで今の革命団があると言っても過言ではない。革命団のメンバーからは、先生と呼ばれ親しまれている。

北海道戦争では、旧友イソンノアシの依頼でAIMの軍師を勤め上げ、数々の戦いにおいて最高責任者として軍を勝利に導いた。また、AIMに尽くす一方で蒼に対する信頼と忠誠心に変わりはなく、深い知識と幅広い人脈を駆使しながら新国家の土台作りの方も着実に進めていく。

・河北 典一 (かほく てんいち)

青の革命団メンバー。

沼田の町で、格闘技の道場を開いていた格闘家。

ヒドゥラ教団の信者に殺されかけたところを蒼に助けられ、それがきっかけで青の革命団に入団。

抜けているところもあるが、革命団1の腕っ節の持ち主。忠誠心も強く、仲間思いで頼りになる存在でもある。

自動車整備士の資格を持っていて、戦いの傍らで先生のバンや軍用車の整備に携わることもしばしば。

カネスケとは結夏を巡って争うことがあるが、喧嘩するほど仲が良いと言った関係である。

北海道戦争では、蒼のボディーガードから小隊の隊長まで幅広い職務をこなし、AIMと革命団に大きく貢献する。また、蒼の組手の相手として訓練に付き添い、持てる限りの技術を彼に伝授する。

・市ヶ谷 結夏 (いちがや ゆな)

青の革命団メンバー。

山形の美容院で働いていたギャル美容師。

勝気でハツラツとしているが、娘思いで感情的になることもある。

手先が器用で運動神経が良い。

灯恵の義理の母だが、どちらかといえば姉のような存在。

元は東京に住んでいたが、教団から命を狙われたことがきっかけで山形まで逃れる。

流姫乃と灯恵の救出作戦がきっかけで、革命団と行動を共にするようになる。

山寺の修行で投げナイフの技術を取得。持ち前のセンスを活かして、革命団の危機を何度も救った。

蒼や先生は、彼女のことを天才肌だと高評価している。

革命団のムードメーカー的存在でもある。

北海道戦争では、主にカネスケ率いる部隊と共に行動。密かに好意を抱いていたカネスケと両思いだったことがわかり、彼と付き合うことになった。

道東の戦いにおいて因縁の男である神威と再会。彼が率いる紋別騎兵隊に襲われた際は、灯恵を守るためにプライドを捨てて囚われの身となったが、カネスケと蒼によって無事助け出された。

・市ヶ谷 灯恵 (いちがや ともえ)

青の革命団メンバー。

結夏の義理の娘。

家出をして生き倒れになっていたところを結夏に助けられた。

15歳とは思えない度胸の持ち主。

コミュ力が高く少々やんちゃではあるが、芯の通った強い優しさも兼ね備えている。

秋田公国に拉致されたところ、革命団に助けれ、それがきっかけで共に行動することになる。

戦場では戦えないものの、交友関係を作ったりと、陰ながら革命団を支えている。

先生から才を認められ、彼の弟子のような存在になりつつもある。

北海道戦争で北見の街が紋別騎兵隊からの襲撃を受けた際、まだ幼い恋白を背負いながら極寒の雪山を命懸けで駆け抜け美幌にあるAIMの陣地まで戻る、という偉業を成し遂げたことで有名になった。

・関戸 龍二 (せきど りゅうじ)

青の革命団メンバー。

『奥州の龍』という異名で恐れられた伝説の不良。

蔦馬に親族を人質に取られ、止むを得ず暴走神使に従っていた。

蒼と刃を交えた時、彼のことを認める。

革命団が蔦馬から両親を救出してくれたことに恩を感じ、青の革命団への加入を決める。

寡黙で一見怖そうだが意外と真面目。

そして、人の話を親身になって聞ける優しさを兼ね備えている。

蒼にとって、カネスケと同等に真面目な相談ができる存在となる。

真冬の北海道でもバイクを乗り回すほどのバイク好き。

北海道戦争では、主にスノーモービル機動部隊を率いて戦場を駆け巡り、常に最前線に身を置く。そして、紋別騎兵隊や土方率いる札幌官軍と激しい死闘を繰り広げた。

その最中で土方から目潰しをくらい、片目を失うこととなった。

・酒々井 雪路 (しすい ゆきじ)

青の革命団メンバー。

かつては政治家を目指して、東京の大学で法律を学んでいたが、少数民族の為に戦いたいという思いから北海道へ渡り、AIMに参加する。

ツーリングが趣味で、それ故に機動部隊へと配属されてしまう。

だが、そこで龍二と出会い、彼の紹介で青の革命団へと加入。蒼や先生とともに、新国家の憲法作成することになった。


・イカシリ

青の革命団メンバー。

AIM軍の腕利きのスナイパーで、アイヒカンの部隊に所属していた。

射撃の腕は一流で、美咲から密かにライバル視されている。

南富良野で蒼と一緒に戦った時、彼に才能を認められ、次第と行動を共にすることが多くなる。そしていつの間にか、蒼の配下のスナイパーとなり、彼の元で官軍と壮絶な銃撃戦を行う。

服が好きで、アイヌの伝統衣装を自分でアレンジして作った服を着こなしている。

・間宮 恋白 (まみや こはく)

青の革命団メンバー。

麟太郎の娘で、年齢は4歳。

生まれたばかりの頃、麟太郎が官軍に捕えられてしまい、母子家庭で育つ。

紋別騎兵隊が街に侵攻した時、母親を殺され、更には自分も命を狙われるが、サクの手により助けられた。

それから灯恵の力により、北見の街を脱出して、一命を取り留める。

命の恩人でもある灯恵のことを慕っている。また彼女から実の妹のように可愛がられており、「こはきゅ」という愛称で呼ばれている。

・間宮 麟太郎 (まみや りんたろう)

青の革命団メンバー。

恋白の父親で、元銀行員。

網走監獄に捕らえられていたが、AIMの手により助け出された。

娘が灯恵により助けられたことを知り、何か恩返しがしたいと青の革命団に参加する。

経済について詳しく、蒼からは次期経済担当大臣として、重宝されることになる。

また長治とは、監獄で共に生活していたので仲が良い。

・許原 長治 (ゆるしはら ちょうじ)

青の革命団メンバー。

元力士。北海道で武者修行をしていた時、AIMに協力したことがきっかけで、網走監獄に捕らえられていた。

囚人達からの人望が熱く、彼らをまとめ上げる役を担っていた。

AIMに助けられた後は、青の革命団に興味を持ち、自ら志願する。

典一と互角にやりあうほど喧嘩が強く、蒼や先生からの期待は厚い。

監獄を共に生き抜いた間宮と、その娘の恋白とは仲が良い。

・レオン

紗宙が飼っている茶白猫。

元は帯広市内にいた野良猫であったが、紗宙と出会い、彼女に懐いてAIM軍の軍用車に忍び込む。

大雪山のAIM陣で紗宙と再会して、彼女の飼い猫になった。

・石井 重也 (いしい しげや)

青の革命団メンバーであり、日本の国会議員。

矢口宗介率いる野党最大の政党、平和の党の幹事長を勤めている。

党首である矢口から命を受け、用心棒の奥平とともに北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

政治に詳しい貴重な人材として重宝され。雪路とともに、新国家の憲法作成に携わっていくこととなる。

頑固で曲がったことが嫌いな熱い性格だが、子供には優しいので、恋白から慕われている。

元青の革命党の党員でもあり、革命家の江戸清太郎と親しい関係にあった為、革命家を志す蒼に強く共感していく。

・奥平 睦夫 (おくだいら むつお)

青の革命団メンバー。

平和の党の幹事長である石井の用心棒として、共に北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

石井とは青の革命党時代からの知人で、かつて彼の事務所で勤務をしていた。その頃、江戸清太郎の演説を聞きに来ていた蒼にたまたま遭遇している。

普段は物静かだが、心の中に熱い思いを持った性格。

・風吹 防夷 (かぜふき ぼうい)

古丹別出身の13歳。

ヒグマに家族を殺され、故郷の村も壊滅寸前まで追い込まれる。

官軍に助けを求めるべく、一人で旭川まで向かおうとしたが、厳しい寒さの中で生き倒れとなってしまう。

革命団に助けられ、共に行動するようになる。

生意気でお調子者だが、意外と臆病だったりもする。



※第六十四幕から登場

・首里八 勝貴 (しゅりばち かつたか)

36歳の元教師。かつて教育現場にて、生徒やその保護者、同僚、上司から理不尽な仕打ちを受けて仕事を辞める。その後も転職をし続けたものの、どこへ行っても人間関係が上手くいかず退職を繰り返した。

この経緯から、自らの価値を見出してくれる組織と巡り合うことを期待して、戦時中の北海道へ渡道。

たまたま出会った神威と意気投合して、彼の軍の参謀を務めていた。

蒼と似て野心家で、社会や政府を批判的に見ることが多い。また頭が良く、先生と並ぶ軍師として期待されるようになる。



※第六十五幕から登場

六十七幕にて、青の革命団へ加入

・豊泉 美咲 (とよいずみ みさき)

札幌官軍三将の1人。

セミロングの銀髪が特徴的なスナイパー。銃の腕前は、道内一と言われている。

性格はポジティブで、どんな相手にも気軽に話しかけられるコミュ力の持ち主。

官軍士官学校時代、心理学を専攻していた経緯もあり、相手の気持ちを読むことが上手い。その為、将軍というよりかは参謀寄り。また、軍を率いて戦うよりも、潜入調査など単独任務を行うことが多い。

入隊から4年で異例の出世を遂げたスーパーエリート。三将の筆頭である土方のことを尊敬している。

北海道戦争では、スパイとしてAIMに潜入。AIMと革命団を大いに苦戦させた。

潜入の最中、紗宙と親交を深め、国家とか忖度とか、そういったものを抜きに関われる親友となった。


※第七十三幕で登場

・サク

イソンノアシの息子で、英雄シャクシャインの末裔。

毒舌で攻撃的な性格。

実行力と統率力、そして軍才があるので、AIM関係者からの人望が厚い。また父を尊敬していて、親子の関係は良好。

しかし、好戦的で容赦がないので、札幌官軍からはマークされている。

かつては、温厚かつ親しまれる毒舌キャラだったが、恋人を官軍に殺されてから変貌。和人を軽蔑して、見下すようになったという。

殺された恋人と瓜二つの紗宙へ、淡い好意を寄せていたが故に、蒼と激しく対立をしていたが、戦いのなかでお互いを認め合い和解。

蒼とも紗宙とも、同じ軍に所属するメンバーとして共に歩んでゆくことを誓った。

料理が得意で、時折革命団メンバーへアイヌの郷土料理を振る舞ったりする。

・イソンノアシ

AIMの首長であり、英雄シャクシャインの末裔。

サクの父親でもあり、温厚で息子思いの性格。それ故に、AIM軍や統治領域の民衆からの人望が厚い。

諸葛真が大学生の頃、遭難から救ったことがきっかけで、彼とは親友の仲になる。

息子であるサクの和人嫌いというトラウマを克服させる為に、彼を革命団の案内役に任命した。

北海道戦争では、総大将として軍をまとめ、暗殺されかけたりもしたが、AIM軍を勝利へと導いた。

・御堂尾 神威 (みどうお かむい)

元紋別騎兵隊の副隊長。

日本最恐の軍隊と恐れられた騎兵隊の中でも、群を抜く武勇と統率力を誇っていた。

しかしその性格は、冷酷で自分勝手で俺様系。人を恐怖で支配することに喜びを覚え、敵対した者は、1人残らず殺し、その家族や周りにいる者、全てを残忍な方法で殺害。また、かつて騎兵隊が支配してい紋別の町では、彼の気分次第で人が殺され、女が連れさらわれたりしていた。

騎兵達がAIMに滅ぼされた後は、各地を彷徨いながら再起を図る為に行動。賊軍を結成して、名寄近辺を占領。紋別と同様の残酷な支配を確立する。

結夏に因縁があり、執拗に彼女のことを狙う。むしろ彼の行動の軸は、彼女を自分の物にすることに置かれている。



※六十五幕〜六十六幕で登場

・仁別 甚平 (にべつ じんべえ)

黒の系譜に選ばれた者の1人。

カニバリズムを率先して行い、雪山で焚き火をして遭難者を寄せ付け、殺害しては調理して食べる、という行為を繰り返している。

特に若い娘の肉を好んで食す。

リンに狂酔しており、彼女の興味を一心に浴びる蒼を殺そうと付け狙った。

紋別で蒼に敗れてから姿を消したが、古丹別の料亭で突如として姿を表し、革命団へ襲い掛かる。


※六十六幕〜六十八幕で登場

・魔獣三毛別 (まじゅうさんけべつ)

古丹別の町に突如として現れた、体長4mを超える巨大ヒグマ。

人々を残虐な方法で殺戮したり、町で破壊の限りを尽くすなど、世間を恐怖に陥れる。


※六十七幕から七十一幕で登場

・リン

全てが謎に満ちた存在。

圧倒的美貌を持ち、男女関わらず簡単に魅了してしまう恐ろしい人物。

人が苦しむ姿を見て快楽を覚えたり、罪悪感なく他人を傷つけるなど、非常に凶悪な性格。

灯恵のボーイフレンドである気流斗を射殺したり、和尚を残忍な方法で処刑した。

蒼に対して謎の予言を残し、蒼はその予言に苦しめられることになる。

黒の系譜の謎を知る人物でもあり、法王金友と繋がりがあるなど、社会の裏側にも精通している。

青の革命団の敵であることは間違いない。


※六十八幕と七十三幕で登場

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小説情報

ニホン散国志(建国への道編)

KenthiKa  KenthiKa2017

執筆状況
連載中
エピソード
19話
種類
一般小説
ジャンル
現代アクション
タグ
#革命家, #冒険, #恋愛, #友情, #成長, #仲間, #戦記物, #現代ファンタジー, #現代アクション, #革命
総文字数
219,900文字
公開日
2021年12月05日 01:06
最終更新日
2023年11月12日 09:23
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