山吹
あの夏の日。
私はテレビの歌番組を見ながら、翌日の旅行に向けての旅支度を始めていた。
「そんなに詰め込んだら帰りのお土産が入らないわよ」
そんな妻の小言を思い出しながら。
テレビのブラウン管からのニュース速報はあまり気にはしていなかった。
『羽田発大阪行きの航空機。ドア故障の連絡を最後に通信途絶える』
しかし、この時から全てが変わっていった。
薄情な想い出。
消し去りたい記憶。
孤独に耐え切れなくて、それでも何故か生きて行かなくてはならない現実。何故、生き続けなければいけないのだろうと考える毎日に、あの日の風鈴の音色が木霊する。
目次
完結 全6話
2020年10月15日 18:40 更新
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小説情報
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 6話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- 現代ドラマ・社会派
- タグ
- 飛行機墜落, 短編, ジャンボ, 家族, 圧力隔壁, 回想, 遺族, 夏の日
- 総文字数
- 7,890文字
- 公開日
- 2020年10月15日 14:20
- 最終更新日
- 2020年10月15日 18:40
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