第5話:ブログで高齢者シェアHが話題に

文字数 1,687文字

 確かに茨城、栃木、群馬、山梨、南房総、三浦半島で子供達が都心部へ出て空屋や老夫婦だけで大きな土地と建物に暮らしているケースも多い様だった。調べて、そういう老夫婦に直接当たるのも早いかも知れませんと言った。石島さんが、指定の地域なら大きな土地を確保して、大きなシェアハウスを建てる事は十分可能だと言った。

 次に木下さんが建物は、ここの様に大きな母屋と離れの木造二階建てが良いのですかと聞いてきた。学生アパートみたいに小さな部屋とベッドと簡単な洗面所とタンスがあればOKだし木造で壊したり、改修しやすく、修繕もしやすい簡素な造りで、断熱だけしっかりしてくれれば、多くは望まないと言った。

 もし新築住宅を建てるなら高齢者が亡くなった後、他の用途にも使える様な木造住宅の方が長期にわたり使えるので望ましいのではと付け加えた。不動産の石島さんも、建築会社の木下さんも、おおよそのニーズは、わかりましたといい、建築図面と、場所を検討して、モデルのシェアハウスをメールで送ります。

 それを、みなさんで見ていただいて、御意見を添えて、石島と、木下の方に返信して下さいといった。一時間くらいで、会議は終了した。 最後に温泉、大病院、生活しやすそうな郊外都市と、そこにシェアハウス、高齢者アパートを作った場合の見積もりと設計図、予想図をメールで返信してくれれば、ありがたいと加藤圭さんが言い、閉会となった。

 2週間後に候補地の場所が不動産会社の石島さんから送られてきた。温泉が近く大病院が多く比較的便利な山梨市、石和温泉、酒折、塩山(山梨)温泉が近く、大病院が多く、温暖で海が近い、天津小湊、鴨川、勝浦。これらが、加藤圭さんが希望を叶えられる地域だろうと伝えてきた。

 その他に首都圏郊外で多くの農家が賃貸アパートを作ったが入居者が少なくて困っているのを逆手に取れば安く借りられると教えてくれた。アパートの近くに大きな集会場の様な施設を作り、昼間は娯楽、音楽、お茶、食事を取る場所として使用する方法もあると言った。木造アパート供給過剰による賃貸物件は関東地方の郊外にかなり多い。

 そこを狙えば、早期に老人賃貸住宅をシェアハウス風に使うことができる。資金も少なく、長期に賃貸が可能だと言った。不動産会社の石島さんが、供給過剰のアパートの長期賃貸契約が1番、手っ取り早く、しかも割安で入居可能と考えていると連絡してきた。石島さんが、加藤圭さんに、このアイディアを社内に持ち帰って検討したいのだが良いかと聞いてた。

 それに対し、是非、実現して下さいと言い了解した。その後、石島さんの不動産会社から、千葉で賃貸アパート6軒、2棟、合計12軒の15m離れた所に、新たに集会所を新設した老人向けシェアハウスの様な1LDKアパートを集会場を3食付きで、管理人2人と専用のワゴン車つきで単身で月8万円。

 夫婦2人の場合、月12万円「国と地方の補助金、月2万円を抜いた値段」で募集。その数ヶ月後、入居者が決定したと、連絡があった。翌週、加藤圭さんの老人シェアハウスを不動産屋の石島さんと同じ会社の人2人が、大きな菓子折の袋を持参して訪ねてきた。

 石島さんが、以前、取材した時に、有益な情報をもらって1LDKアパートに集会所をつけたシェアハウス様の施設を探し募集をかけたところ好評で、すぐに入居者が決まった様で、シェアハウスの北山さん、佐島さん、山下さん、加藤さんに、お礼のお土産を渡した。

 石島さんは、この他に首都圏で15~20ケ所、候補地があるので設備を整備して早急に募集をかけてみると意気込んでいた。山下さんと加藤さんのブログに広告宣伝を入れて下さいと言い宣伝料金は支払いますからと言った。

 入居状況は石島さんの会社のホームページに載せますから進捗状況を見ていて下さいと言って帰って行った。翌月、千葉、埼玉、山梨、茨城、群馬、神奈川、栃木、東京多摩で、合計15件の1LDKから2DKのアパートを使い、老人向けシェア様の施設の募集をかけていた価格は月8万円から12万円だった。募集の翌月には全部、埋まっていた。
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