07 三日目

文字数 4,347文字

 朝七時半ごろに起きたら兄は会社に行った後だった。折角実咲が来ているのに、会社を休んで何処かに遊びに行ってあげれば良いものを、薄情な兄め。そのおかげで俺と実咲は二人で海、話やトランプが出来るから内心嬉しくて堪らない。実咲は如何なんだろうか。何処か楽しい所にでも行きたいのかなあ、俺だけではつまんないんだろうか、知りたいところでもあるが黙っていよう。今日で二日目の海だ、天気も良く風もほとんど無い、海水浴日和だ。昨日と同じ様に実咲は二階で、俺は下で着替えをして一緒に歩いて行く。残念だが一緒の着替えを断られたし。明日帰るから今日でお仕舞いだ、なんか寂しいな、もっと一緒に海に行きたい、そんな気持ちが湧いて来て堪らない。海に行く途中ずっとその様なことを考えていた。実咲はどうなんだろう。今日も波はさほど大きく無いが早速海にとその前に。

 実咲  「なっちゃん、また塗って」
 俺   「今日は丁寧に塗ってあげる」
 実咲  「えー、なんか怖いな」

 俺は実咲からオイルを受取り、指、手のひらに広げて、背中に塗り始めた。昨日は座ったままの状態でストラップを持って良いか聞いたが、今日はうつ伏せ状態になり当たり前のようにヒョイって掴んでホックを外して背中に塗った。昨日は少ししか見えなかったが今日の実咲は顔の下に手を置いていた。

 俺   「あっ、外れちゃった、ごめん」
 実咲  「もう、わざとでしょ」
 俺   「ははは、わざと」

 流石に脇の下は、擽ったいから塗らなかったけど、綺麗な膨らみが横から見えてしまった。俺はちょっと覗き込んだけど若いだけあって肌も綺麗だ。男の俺とは比べようもない。幼稚園の頃に母との旅行で女湯に入っていたから、さほど驚きは無くホックを嵌めた。今日はおまけで水着のすぐ上のお尻のところも塗ってあげた。はい終わり、俺は実咲に何か言われるんじゃないかと先に海に急いで入った。実咲はお腹や手足に塗ってから俺に続いて海の中へ。

 実咲  「お尻触ったなあ、なっちゃん」
 俺   「手を持つよ」

 昨日と同じ様に実咲の手を取り泳ぐ。数分で元の場所から離れてしまうので、その後実咲は平泳ぎ、俺は背泳ぎで元の場所に戻った。今の俺は海を満喫していた。仰向けで空を見ながらプカプカ浮いていると気持ちいい。少しだけ実咲に近づいてみよう。そう考えた。徐に足を軽く動かし、手を交互に漕いで泳ぐ。何回か同じ事をした後で俺は思い切って実咲の近くに潜って目の前に出て来てしまった。実咲は俺が近づくのは上から姿が分かっていたので大した驚きは無かった。明日には実咲が帰っちゃうので、俺は初め悪戯を兼ねて右手の人差し指で物を突く様に実咲の前を触ってしまった。軽くやったので柔らかい感触が指に伝わってきた。柔らかい、こんなに柔らかいのか。こんな近くで初めての事だ。学校の友人達もこの様な事をしているんだろうか。是非聞いてみたい。よく芸能人が写真集を出すが、あんな大きな物では無く愛らしい物だ。俺にとっては一番好む大きさかも知れない。

 実咲  「こら、えっち」
 俺   「はは、触っちゃった、ごめん」

 実咲の表情からは嫌がっていない様な感じもした。でも嫌であからさまに拒否すれば二人の関係に何らかの嫌悪感がでるし、実咲は少し我慢もしているのだろうか。それに実咲も初めてなんだろうなとも感じて、俺は恐る恐ると言うか、つけ上がると言うか、段々と実咲の中に踏み込もうとしていた。周りを見ると今日は少し遠くで投げ釣りをしている人がふたりいるので、あまりくっ付き触れ合いしていると見られて恥ずかしいので、少し考えて海の中で身体に触る事にして実咲に聞いてみた。

 俺   「実咲、身体触ってもいい」
 実咲  「どうしようかな、優しくだよ」
 俺   「分かった」

 実咲の了解を得て俺は実咲から離れたりくっ付いたりしていた。実咲が困るといけないので始めはお腹から。実咲の正面に立ち右手を実咲の後ろに回してお腹を触っていた。俺には何もかもが初めてだった。おへそのところからだけどとても柔らかいし俺もとても気持ち良い感じを持った。一旦離れてからもう一度と繰り返していた。

 俺   「どう、嫌じゃ無い」
 実咲  「うん、大丈夫」

 実咲はあまり動かずにずっと同じ所にいたので離れる時は俺が潜ったりして少し遠くに行った。俺の勝手な考えかも知れないが実咲もある程度男との触れ合いを求めていたのかも知れない。実咲の父が小さい頃に他界しているので、抱っことかスキンシップが全然無いから、きっとそうだと思った。俺は数回身体に触れた後で大胆にも大切なところにも触れた。勿論水着の上からだけど。

 俺   「実咲、あそこも良い」
 実咲  「そおっとだよ」

 俺は初めて女性の大切なところを触っていた。水着が厚いのか、柔らかい感じが伝わってこないが、何となく形が分かる。俺ってこんな事やっても良いのか、我が心を疑ってもいたが、この時止める良心は存在していなかった。青春真っ只中だから仕方が無い。実咲も了解してくれている。と思っていた。そして実咲の前で潜り海水の中で同じ事をした。少し濁っていたが近くなので姿はよく見えた。実咲の右前にいて手を前から優しく包む様に暫く実咲の大切なところを触っていたら実咲が腰を動かした。どうしたのかなと思いながら息が続かないので水面に出て頭や顔の海水を払い除けた時に実咲のなんか虚な優しい様な顔が目に入った。

 俺   「実咲、ごめん、迷惑かな」
 実咲  「ううん、いいよ」

 実咲って優しいし、こんな事をしている俺でも受け入れてくれるんだ。俺もとても嬉しくなった。だいぶ海水の中にいるから一度上がる事にした。二人とも身体が冷たくなっていたので、砂浜に座り暫く太陽にあたり暖かくした。

 俺   「寒く無い」
 実咲  「大丈夫、なっちゃんは」
 俺   「俺は平気」

 俺と実咲は少し話をした。俺の中学の頃は良いイメージは無くて、少しだけ捻くれていたのかも知れない。ある朝に兄が使っていたヘアースプレーを付けて学校に行ったところ面白かった。その朝は全校朝礼があり体育館に集まるのだが、皆が廊下を歩いている時に誰かが「何か匂う、誰か付けているな」って言った。実は俺なんだけど、たぶん周りの人は分かっていたが知らんぷり。授業中先生も問いただすことも無く一日が終わった。匂うって時は一瞬ヤバイって思ったが何も無くて拍子抜けした。実咲は笑っていた。実咲も父がいなかったので同級生から執拗ないじめがあったとの事だ。お互い中学の頃って黒歴史なんだなあって二人で笑った。暖かくなったので又海水の中へ、海に入るなり自然と先ほどの続きになった。何故続きになるのかは若いからだ。

 俺   「実咲、少し手入れても良い」
 実咲  「うーん、少しね」

 俺は実咲の水着の中に手を入れてみたが男の物と違い水着がきつい、え、こんなんだ。大切なところには到底届かない。なんとか奥に入れようとしたが無理だった。俺は何をやろうとしているんだ。赤面してしまうではないか。男にとっては女性の大切なところにはとても興味を引く部分だ。触りたいが、それはなかなか出来ない様だ。

 俺   「水着、良い」
 実咲  「え、だめだめ、どうしようか」
     「あっ」
     「砂が入っちゃう」
 俺   「あっ、ごめん」

 俺は水着をちゃんと元通りにしてあげて、と言っても実咲がちゃんとしたんだけど、それ以上はやめにした。大切なところに砂が入ってしまうのは直感的に良くないと感じたからだ。少し泳ぐ事にした。平泳ぎ、背泳をして身体から力を抜くと、プカプカと浮く。俺は心に何かが芽生えたような、何か良く分からない気持ちになっていた。実咲も近くで平泳ぎをしていた。今日で終わりかと思うとやるせ無い気持ちになった。もう昼になるので帰ることにした。

 俺   「実咲、帰ろうか」
 実咲  「うん」

 実咲と俺は来た道を昨日と同じ様に帰った。今回も車からの視線は絶えた事がない。信号で止まっている車に乗っている人がずっとこっちを見ているではないか、そんなに珍しいかと言いたいがやめて置く。だけどこんな田舎だと珍しいかも知れない。高校生くらいの男女が水着で歩いているんだからな。まず無いと思う。帰ってからシャワーを浴びて昼食をとるが、今日も実咲は母屋を出て俺の前数メートルを横切り階段を上がる時はバスタオル一枚だけだ。見えそうで見えないんだけど。実咲は急いで階段を上がって行った。

 俺   「あっ、見えちゃった」
 実咲  「え、うそ、見えないよ」

 母が根野菜の煮物があるから温ためろと言ったが、そのままでいいと言い食べる事にした。その中には豚肉が入っていて久しぶりの肉だ。昼ご飯を食べてから実咲にまた二階で話をしても良いか聞いた。本当は話ではなく男女関係なんだけど、実咲が明日帰ると思ったら俺の心はいた堪れなくなってしまった。実咲は昨日と同じホットパンツにTシャツ。二階に上がるなり俺は実咲に聞いてみた。実咲は部屋の中央に座っていた。

 俺   「実咲、あのね、いい」
 実咲  「だめ」

 午前の海の出来事と言い俺の心は後戻りなど考えられず我慢が出来なかった。窓は開いていて外の音はハッキリとわかる。車が道路を通る音、ジージージーと鳴く蝉の声、だとするとこっちの音も筒抜けなんだ。そんな俺の顔を見て実咲は察知したのか、見事に「だめ」と言っているが、座っている実咲の顔を見るとそんな感じはしないので、ゆっくりと実咲の顔を見ながら近づいていた。実咲はそこを動かなく俺を遮る様でもなく逆に待っている様にも感じたので、最早今しか無い、夕方には父が夜には兄が帰ってくる。少々焦りが合ったのは確かだ。俺は脱がせるつもりで更に実咲にゆっくりと近づきホットパンツにそっと手をかけようとした。本当に近くだ。実咲は俺の手を払うでも無く、何気無く緩やかに後退りしてほんの少し逃げるが、俺は実咲の顔を見て様子を確認して直ぐに追う。追うと言っても八畳部屋だしベッドも置いてあるから動く範囲はほんの僅かだ。立ってあっちこっち逃げれば誰かに気づかれてしまうので、実咲は座ったまま後退りしている。俺は直ぐに実咲の左前に座り左手でホットパンツを掴み右手でファスナーに手を掛けた。俺は実咲の様子を見ながらそっとファスナーを下ろした。実咲は困った様子も無く俺に全てを任せてくれたと感じた。その時ホットパンツの隙間からは白に薄いピンクの花柄模様が見えた。可愛い模様だ。実咲は俺の手を遮る様子も無くファスナーを上げるでも無く、そのままの状態で実咲も俺の短パンに手を近づけて来た。
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