第57話 ジェラシー
文字数 774文字
帰り道、憲斗や美優、それに男女大勢とワイワイはしゃぎながら帰った。いつものように和気あいあいとした雰囲気で。
とっても楽しいよ。
でもね…
そんな明るい雰囲気の中で、なぜかいつもとは違う、寂しい気持ちに包まれていた。どことなくほろ苦く、甘酸っぱい気持ち。幼いときに目の前で好きな子が手をつないでいるのを見つめていたとき、こんな気持ちだったような…
一年男子たちに、ユウキちゃん、も一度キスして下さいよう!なんて言われてはしゃいでいたけれど、直ぐ目の前を並んで歩く憲斗と美優の二人がずっと気になっていた。
この二人、やっぱ、お似合いだな
美優も、憲斗も、お互い…
二人は静かに何かを語り合っていた。囁き合うようにとっても静かに。時々、二人ちょっと見つめ合って、軽く微笑んだりしながら。
楽しそう…
何話してんだろ…
話は尽きないって感じ
気の置けない異性の“友だち”って言えばそう見えなくもない。でも、やっぱ、仲の良いお似合いのカップル、そんな雰囲気だよね。ホント、素敵だな。二人ともかっこ良くて、おまけに知的な感じ。こんなカップル見せつけられたら、誰だって羨ましいよ。
いいな…
僕の両腕は、さっきから一年生女子たちがずっと取り合いしてる。ユウキさん、今度は私だよ!なんて言いながら。
僕も、
「ユウキは、平等。みんなのユウキなの。仲良くね!」
なんて言いながら、一年生たちが取り合いするのに任せてた。可愛いよ、この子たち。ただね…
そんなとき、美優が振り向いて、
「ユウキ、いいなぁ、人気者で!」
って、笑いかけてきたんだ。
ん?美優、ホントにそう思ってる?
だったら、美優も取り合いに参加してくれないかな…
それに…、憲斗も…
なんてのは子どもじみたわがまま…ってことくらい分かってはいるけど…
二人が二人でいるのを見るのは、ちょっぴり寂しいのです。
とっても楽しいよ。
でもね…
そんな明るい雰囲気の中で、なぜかいつもとは違う、寂しい気持ちに包まれていた。どことなくほろ苦く、甘酸っぱい気持ち。幼いときに目の前で好きな子が手をつないでいるのを見つめていたとき、こんな気持ちだったような…
一年男子たちに、ユウキちゃん、も一度キスして下さいよう!なんて言われてはしゃいでいたけれど、直ぐ目の前を並んで歩く憲斗と美優の二人がずっと気になっていた。
この二人、やっぱ、お似合いだな
美優も、憲斗も、お互い…
二人は静かに何かを語り合っていた。囁き合うようにとっても静かに。時々、二人ちょっと見つめ合って、軽く微笑んだりしながら。
楽しそう…
何話してんだろ…
話は尽きないって感じ
気の置けない異性の“友だち”って言えばそう見えなくもない。でも、やっぱ、仲の良いお似合いのカップル、そんな雰囲気だよね。ホント、素敵だな。二人ともかっこ良くて、おまけに知的な感じ。こんなカップル見せつけられたら、誰だって羨ましいよ。
いいな…
僕の両腕は、さっきから一年生女子たちがずっと取り合いしてる。ユウキさん、今度は私だよ!なんて言いながら。
僕も、
「ユウキは、平等。みんなのユウキなの。仲良くね!」
なんて言いながら、一年生たちが取り合いするのに任せてた。可愛いよ、この子たち。ただね…
そんなとき、美優が振り向いて、
「ユウキ、いいなぁ、人気者で!」
って、笑いかけてきたんだ。
ん?美優、ホントにそう思ってる?
だったら、美優も取り合いに参加してくれないかな…
それに…、憲斗も…
なんてのは子どもじみたわがまま…ってことくらい分かってはいるけど…
二人が二人でいるのを見るのは、ちょっぴり寂しいのです。
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