(7)
文字数 505文字
さあ、それからが、おおさわぎです。
「なんだって?」「なんですって?」
森じゅうの動物たちがかけつけてきて、かわるがわる、くじゃくの王さまをあたためました。
くまは、ねむい目をこすりながら、みつばちは、ふるえながら、やぎは、ぶつぶつもんくをいいながらやってきて、ほかほかのはちみつミルクをつくりました。つまり、やぎのミルクに、みつばちがみつを入れ、くまがおなべをかきまぜた、というわけです。
「ねえ、お天気予報は、どうなるの?」
きらきら光る小さなとかげが、そっとききました。
「なにをいうんだ。お天気予報なんて、どうでもいいじゃないか」
ふくろうが、気むずかしい顔で、首をくるりとひねっていいました。
「とにかく、王さまが元気になってくださらないことには、わしらも元気が出ないよ」
みんなもうなずきました。
そう、みんなにとって、毎日、王さまのすがたを見ることは、
あまりにあたりまえのことでした。
あたりまえ、ということは、つまり、この上なく大切、ということでした。
丘を見上げれば、王さまは、いつもそこにいてくれました。王さまがいなくなってしまうなんて、だれも、かんがえたこともなかったのです。
そのときです。
「なんだって?」「なんですって?」
森じゅうの動物たちがかけつけてきて、かわるがわる、くじゃくの王さまをあたためました。
くまは、ねむい目をこすりながら、みつばちは、ふるえながら、やぎは、ぶつぶつもんくをいいながらやってきて、ほかほかのはちみつミルクをつくりました。つまり、やぎのミルクに、みつばちがみつを入れ、くまがおなべをかきまぜた、というわけです。
「ねえ、お天気予報は、どうなるの?」
きらきら光る小さなとかげが、そっとききました。
「なにをいうんだ。お天気予報なんて、どうでもいいじゃないか」
ふくろうが、気むずかしい顔で、首をくるりとひねっていいました。
「とにかく、王さまが元気になってくださらないことには、わしらも元気が出ないよ」
みんなもうなずきました。
そう、みんなにとって、毎日、王さまのすがたを見ることは、
あまりにあたりまえのことでした。
あたりまえ、ということは、つまり、この上なく大切、ということでした。
丘を見上げれば、王さまは、いつもそこにいてくれました。王さまがいなくなってしまうなんて、だれも、かんがえたこともなかったのです。
そのときです。