第2話 虚数の世界

文字数 420文字

都内の一流大学を優秀な成績で卒業したM子さん、ワケあって中途採用の面接会場にきています。
君かね、訳あって中途採用で弊社に入りたいというのは。
はい、よろしくお願いします。にゃん。
いったい、どんな個人的な事情があるのか、よかったら聴かせてくれないか。
私の両親は、オウム珍竹林教の幹部だったのです。
うげっ、あのメトロ沿線でサッカリンの偽造砂糖で暴利を得た甘党の邪教だな、幹部は全員糖尿で死んだはず。他には?
祖父は、日本咳軍で北に亡命しています。
ゴホン!うげげのげ!あのヨドバシ号ポイント収奪事件のか?あいつらは全員、北でコチュジャンにまみれているという話だが。他には?
蘇祖父は、カントングンの将校で腐った肉マンを満洲人に食べさせる人体実験をしていたB級戦犯でした。
おー、あの黒い肉まん部隊290だな、部隊長は確か、石神井公園太郎。凄い血筋だね、キミは。
こんな私じゃ駄目ですよね、グスン。
合格。マイナス掛けるマイナスはプラス。明日から出社しなさい。
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