第59談 1PVの重み

文字数 1,599文字

(ちょっと遅めの)おはようございます。

今夜は中秋の名月。
昨日の夜、愛車を洗車した——キーパーラボというプロにしてもらった——にもかかわらず今日は快晴です。(<洗車すると雨が降る……は私だけではないようでマーフィーの法則みたいなもの)
きっと今夜は月見バーガーが売れますね。(笑)

先日は愚痴めいたことを書いてしまいました。すみません。
一人の方から批判されただけで公開を停止するのは過剰反応では……と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
批判されても、読んだ方が気に入ってくれなくても、自分を含めて誰かが気に入っていたら封印はしなかったと思います。
批判でも、異論でも反論でもオブジェクションでも……基本的に私はウエルカムです。

批判はきっかけであって、自分でも薄々感じていたことをズバリ指摘された……というのが真相。
封印した小説は中編の3分の1ほど書き上がっていましたが、実験的に一話ごとに一人称の視点を入れ替えて二人の主人公を対比させるというアイディアに溺れていたのだと思います。単に自分が物を知らないだけで、そういう小説は世の中に沢山あるのかもしれませんが、自分のアイディアに酔ってしまったために公開すべき時期を見誤ったというのが、封印(公開停止)の理由です。

『策士策に溺れる』という諺がありますが、小説の書き手が自分のテクニックやアイディアに溺れてしまったら、読み手は置いてきぼりにされる。
初めて長編にチャレンジした時に、ファンレターで「もう少し情報の出し方を整理した方が良くはないですか? あんまり謎が多いままで物語が進むと、読者には負担となります。」(原文ママ=Tさんすみません)と頂いて、目に見えない細かい設定やプロットを描きすぎて(凝りすぎて)、それが目に見える文章に反映されていなかったことに気づかされたことがあります。

中学生時代、プラモデル作りにハマったことがあります。
凝り性の私は、目に見えない部分に細かい部品を加えて作り込み、組み上げれば隠れてしまうパーツの色を塗り分けることにまで時間を掛けて製作していました。ところがそのせいで眼に見える部分が疎かになって、全体の出来がイマイチだったことに気づきました。結局、どうしたら良いか判らずに作ることを諦めてしまいました。文字通り『木を見て森を見ず』を地で行った感じです。
「目に見えない部分も大切と思うかも知れないけど、省略できるところは思い切って省略しないとね。人生長いと思っても時間は有限だよ」とタイムマシンがあったら当時の自分に言ってあげたいですが、今の自分もあまり変わってないようですね。(苦笑)

以前に、自分でも気に入っていると書いた拙作『エイリアンズ』。
いくら自分が気に入っていても、読んだ方が面白くなければ単なる自己満足ですが。
少しずつPVが増えて、間もなく5千PVに届きそうです。
アクセス数を確認するとなんとなく実際に読んでくださった方の数が見えてきますが、どうやら最終話まで読んでくださった方が5〜6人いらっしゃるようです。
一気に読んでも4時間以上はかかるわけで、こんな老いぼれの小説をそんな長い時間掛けて読んでくださったと想像するだけで、有り難くて涙が出ます。
ファンレターもイイネも半年以上全く増えていないので、面白かったかどうかは別問題ですが。

クリックする(画面をタッチする)だけでも1PVで、読まずに立ち去っても1PV。
でも、その話を最後まで読んでくださった方の1Touchや1Clickも1PV。
スマホとPCで開けば一人でも2PVですから、5千や1万という作品のPV総数よりも、私は読んでくださった方のその1PVの重みに感謝します。


老人は死なず、つまらなかった……でもいいから感想が欲しいと思う自分は欲が深い?
(2021.9.21)

追伸:天気予報を見たら夜は曇り? 良い具合に雲がかかるような薄曇りなら良いですが。

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