第132話 泉と先生との出会い その9

文字数 666文字

「ヘエ、それが出会い?」
「そうですよ」
「超人クラブとはぜんぜん関係ない話だな」
「本題はこれからなんですよ」
突っ込まれて泉は、おもしろくなさそうにズズズーッとアイスティーを飲みほした。
「そうか。これからなのか」


食事をして清算して店を出ると先生は『もう一か所付き合って下さい』って言ってきた。

「わかった。そこから危ない展開に」
「違います!佐藤先輩。もうっ、真面目に聞いてくれないなら話しません。」
ぶー垂れる泉を智花が必死で宥めている。
「まぁ、まぁ、加奈ちゃん落ち着いて」
「落ち着いてますけど」
「ごめん、悪かった。まじめに聞く。まじめに聞くから続きをどうぞ」

快諾してついて行った先は自然公園で
「わかった。そこから危ない展開に」

泉はこりもせずに茶々を入れる仁を睨みつけた。
「もうっ、またっ、先輩なんか嫌いです」

「わーっ、加奈ちゃん機嫌治して」

慌てて智花は言うが、泉加奈子はむくれたままだ。
耐えきれなくなったアレンはそれを見て一人くすくすと笑っている。

「佐藤君、ちょっと、話がすすまないでしょ」
「先輩どうしちゃたんですか。キャラが崩壊してますよ」

その言葉に反応して智花がこっそり耳打ちした。

『受験ではっちゃけたみたいで』
「はあっ?、普通逆なんじゃ……。」

「普段、クールで通してるから。反動みたい」
「へぇっ、受験恐るべしですね」

「なになに、聞こえてんぞ」
「当分、キャラ崩壊はやむ無しと思って耐えて」
「……わかりました」

コホンと咳払いして泉は続きを話始めた。
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