第2話女子高生 華奈

文字数 1,168文字

今日の飛鳥お目当ての客は、女子高生の華奈。
午後の3時過ぎに、もう一人の女子高生と入って来た。

飛鳥はいつものゆったりとした声かけ。
「おや、いらっしゃいませ、華奈ちゃん・・・と・・・真希ちゃん」

「華奈ちゃん」と呼ばれた女子高生は、童顔で目が大きい美少女。
「真希ちゃん」と呼ばれた女子高生は、スキッとした美少女。
二人とも、いかにもお嬢様学園の制服を、キチンと着こなしている。

カウンター席に座った途端、真希が華奈を脇でつつく。
「ねえ、華奈・・・言いなよ」
華奈は、「うーん・・・」と不安顔。

飛鳥は、黙って、その二人の前に、冷たいレモン水を置く。
真希は、ゴクリと飲んでホッとした顔。
「少し甘め?美味しい・・・」
「華奈も飲んだら?」

華奈は、「うん」と、まず一口飲んで、そのままゴクゴク飲んでしまう。

飛鳥は、二人をじっと見る。
「何か、どうしても言いたいことが?」
「特に華奈ちゃんかな?」

真希は頷き、また華奈を脇でつつく。
しかし、華奈は真っ赤な顔で、下を向くばかり。

少し心配になったのか、ウェイトレスの美鈴が華奈の隣に。
「飛鳥さんだけに言いたいの?」
華奈は、また真っ赤な顔でコクリと頷く。

美鈴は、真希に目で合図。
真希も察したので、華奈から離れてテーブル席に移る。

それから少し間があった。

華奈が震えながら、口を開く。
「最近・・・あの・・・眠れなくて・・・」
「変な顔でごめんなさい」

飛鳥は、首を横に振る。
「華奈ちゃん、可愛いよ、お姫様みたいに」

華奈は、肩をビクンと震わせる。
「・・・あの・・・好きな人がいて・・・」
「夢に出て来て・・・あの・・・」
ここまで言って、耳まで真っ赤になる。

飛鳥は、ふんわりとした返事。
「恋かな、華奈ちゃん」
「憧れ?」
華奈は飛鳥を見て、顔は真っ赤、目はウルウル。

飛鳥は、華奈の前にピンクの色鮮やかなフランボワーズティーを置く。
「華奈ちゃんのために」
「少し熱いから、気をつけて」

華奈が目を丸くしていると、今度はラズベリーのケーキ。
これも、色鮮やかで、華奈は目を丸くする。

飛鳥は、「ついでに」と、店のBGMも変えてしまう。
「モーツァルトの交響曲40番の2楽章」
「華奈ちゃんと、このお茶とケーキに合うかなと」

華奈は、この時点で、超ウットリ状態。
「なんか・・・天国の・・・お花畑にいるみたい・・・」
「私の前に・・・飛鳥さんがいて・・・」
「うれしいです、今・・・飛鳥さんを独り占めしてる・・・」

飛鳥は、ますますやさしい顔。
「華奈ちゃんのスマホに送っておくよ」
「そうしたら、また来てくれる?」

華奈は、夢見るような顔と声で「はい!」


テーブル席では、美鈴がため息をつく。
「飛鳥さん、わかっていないかも」

真希はうらやましそうな顔。
「扱いが上手だなあ・・・私も扱われたい」

そんなテーブル席はともかく、カウンター席では、少しずつ、話がかみあっているようだ。
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