運命の数珠

エピソード文字数 4,461文字




          ーPM 7時15分ー

 

             《法願寺駅》



····外はもう真っ暗だね
はい···、結構遠くまで来ましたので··
····こんな時間まで申し訳ありません··
あー、いや···どうせ帰っても1人だしな·· 特に問題はないよ
···1人で暮らしておられるのですか?
うん···まぁね···
···ほらっ、1人の方が自由だし、楽だからね!
それは確かにその通りですねー!
因みに、レンは?
わ、私ですか?!
あまり遅くなると、親御さんが心配するんじゃないかなって思って····
女の子だしな···
·······実は私も独り暮らしをしています
えっ?!
····私の場合は、実家が田舎でして···
都会の専門学校へ通う為に、独り暮らしを始めた次第です
へぇ~、そうなんだ···· ちょっと意外···
えっ?!ど、どう言う意味ですか····?
あ、いやっ、変な意味じゃないよ?!

ただ、レンの家柄が祓い屋みたいだから····

将来は家を継ぐのかなって勝手に思ってた
あ····、成る程···· 家を継ぐのは私ではなく、兄のお役目ですので····
お兄さんがいるのか
姉もおりますよっ




        

          俺達は






        そんな話をしながら


       暫く歩いていると






                                目の前に 


                古くてデカイ寺が現れた




あっ、着きました!
かなりデカイ寺だな·····っ
相当古いお寺のようですからねー!
門は閉まっていますが、横にインターホンが付いていますね!
··ピンポーン
······はい、何かご用で御座いましょうか?
あっ!夜分遅くにスミマセン!

櫻井蓮と申しますー!

これは····っ!ご無沙汰しております!

直ぐに参りますのでお待ちください!

はいー!






                        今、応答したのは


                    どうやら修行僧らしい


         レンは、余程の顔見知りのようだ··







お待たせ致しました
お久しぶりですっ!
···一体どうなさいましたか?こんな遠くまで大変だったでしょう···?
住職様に少しご相談がありまして···
···それでは、客間へご案内致しますのでこちらへどうぞ···







                     修行僧はそう言うと


         俺達を寺の中へ案内してくれた






      寺の内部に入る事って中々無いから


        ちょっとだけテンションが上がる··







    ··中庭は日本庭園になっていて


    凄く綺麗に整えられている






       その先に


  住居用の玄関が待ち構えていた






       ··とても広い玄関で


     内部もかなり立派だった··

 




········では、こちらで少し御待ちください
はいっ
······················
(····アスマさんの体質が少しでも改善されると良いのですが····)






                           寺が広いのか··


                        人が居ないのか··






                                  回りは





               シーーーン··





        と静まり返っている··




                               









     カッチ カッチ カッチ


     カッチ カッチ カッチ






(静かすぎて····、喋り出すタイミングが·····)
ぐぅ~·····
······っ?!
っ!!!!!

(そ、そう言えば今日は昼から何も食ってなかったんだった···)

····お、お腹減りましたね···






           ··レンが気を使ったように


        喋りかけてきた





        恥ずかし過ぎる··







                         ··と、その時···





          ガラッー···



······っ!!
っ!!!
いやぁ~···、お待たせお待たせぇ~っ!
住職様っ!!
こっ、今晩はっ!!





             俺は思わず、立ち上がって


                             挨拶をした






                  姿を現したその住職は


       恰幅の良い、優しそうな人だった··





はいはい、今晩は~っ
···こりゃこりゃ~、レンちゃんも年頃だもんねぇっ!
···················

えっ?!

(····もしかして··)
······おや?レンちゃんの彼氏くんじゃないのかい?
っ!!!!!!!!?
ち······っ、違いますっっっ!!!!!
(····そんなに否定しなくても·····)




   ちょっとだけ··、傷ついた··



         あれ··?




       なんでだ?





おやおや···、それは悪かったねぇ






                               この住職··


         ホントに悪いとは思ってないな··



                      ニヤニヤしている··





·····それで、相談ってのは何かな?

は、はいっ!·····実はアスマさんの·····

······ほぅ··

彼の体質の事かな?

っ!!!?
っ!!!!
そ、その通りです······っ!




         この住職···、見た目はあれだが


                              本物か··っ!!!




うーん····、そうだねぇ···

なかなかに酷そうだけど···

うーーーーん····
住職様····っ、アスマさんにも私と同じ数珠を作ってはもらえませんか?!
(···数珠?!)
···うーん、レンちゃんに作ってあげた数珠は、レンちゃんのご先祖様だからこそ、少し頂いたんだけど···
(少し頂いた····って何を?!)
アスマさん····
·····実は、私の御守りは数珠なのですが··
数珠の中には、即神仏である私の御先祖様の骨が砕かれて入れてあるのです····
ほっ、骨?!
··でもね、それはレンちゃんを守る為に、慶長様自信が望んだ事なんだよ






         またしても··


      何が何やら理解が難しい··






  レンの数珠にはレンの御先祖様の


       骨が入っている··と··





 それはレンの身を守る為に御先祖様が


          望んだこと··








           と、なると俺の為には


        レンの御先祖様の骨を数珠に


             入れるわけにはいかない··







             と言うことか··











          そもそも何故、御先祖様の骨を


                数珠に入れるのだろうか?








                           あの時レンはー···








   「私には守護霊と術がありますので··」


                       とか言ってたっけ··












そ、それは·····そうなのですが·····
··························
·····私にとって、御先祖様の骨の一部は、結界そのものとなり、百鬼から身を守って下さるのですが··
まぁ····、俺は他人だから···ね
っっ!!!!!!
っっ住職様っ!!!
えっ?!
何とか·····っ!!アスマさんを救う方法はありませんかっ?!
このままではアスマさんは········っ!!!
······まぁまぁ、レンちゃん落ち着いて
しっ、しかし·····っ
(····やっぱり、諦めるしか···)
···方法が無い訳じゃないんだけどね
え·····っ?
えっ?!!
···ただね、この方法は····完全なものではないし、結構大変だよ~···?
特にもレンちゃんが
!!!!!?
それでも良いって言うなら、やってあげるけど~····
·····それは、どう言う事なのでしょうか··?
アスマくんに数珠を作る所までは同じなんだけど


その数珠の中に入れるのは、御先祖様の骨ではなくて····· レンちゃん···
えっ?
君の魂だよ···
······························

はいっ?!

まあ、魂を入れるって言う言い方は正確じゃないかな~····
···············
どちらかと言うと、レンちゃんの魂をアスマくんの数珠に繋げる感じだよ~
魂を繋げる····?
簡単な話、効果はレンちゃんの数珠と同じだよ!レンちゃんには有り余る能力があるからね!
後は、アスマくんに直接何かある場合はレンちゃんの第六感に触れるから
その時はレンちゃんが直接助けてあげれば良い
私の魂が、アスマさんの回りに結界を張ると言うことですね····?
そうだよ~ ただ、さっきも言ったけど完全なものでは無いからこそ、レンちゃんが側に居ることが·····
条件になっちゃうんだよね····

それでも良いのかな?

···························

レン····、俺は····レンに迷惑をかけるくらいなら·······

·················

······構いません

······えっ?!
乗り掛かった船です! やりましょうっ!
でっ、でも····っ!!

俺は·······

········アスマさんの今の状況が少しでも改善されるのであれば、私に迷いなどありませんよ?
·······あ··、アスマさんが迷惑だと思うのであれば、話は別ですが····
めっ、迷惑なのはレンの方だろ?!
?!
私は別に迷惑だとは思ってなどおりませんが·····
な·····っ、何で····さっき会ったばかりの俺なんかの為にそこまでするんだよ····
······何故?

······何故なんでしょうね·····? 自分でも分かりません

っ?!!!!
ですが、私にもアスマさんの苦悩は分かっているつもりです····
········レン
同じ穴の狢(むじな)ってやつですね

···ですので

住職様、お願いしても宜しいですか?
勿論だよ~、それじゃあ本堂の方へ移動するから、一緒においで










                                    ·····


                              ··········


                          そうしてこの後··


                  俺の為に数珠が用意され


                  レンの魂を繋げる儀式が


                                  行われた··








              この先、少しは期待をしても


                            良いのだろうか··


                     今までとは違う生活が


                              出来ることに··







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登場人物紹介

名前 伊吹 遊馬(いぶきあすま)

年齢 19歳

身長 179㌢

体重 63㌔

趣味 弓道、スノボ、漫画、小説


本編の主人公。

極度な霊感体質な事から、有りとあらゆる百鬼から命を狙われている。

それ故に、物事を諦める思考のある性格。

レンに興味を持ち始める。

名前 櫻井 蓮(さくらいれん)

年齢 19歳

身長 150㌢

体重 内緒

趣味 お寺巡り、お経早口言葉、御詠歌


本編のヒロイン 

実家はお祓い家業を営んでいる。

アスマを助ける為に自らを犠牲にするが、犠牲とは全く思っていない根っからのお人好し。

名前 伊吹 悠人(いぶきはると)

年齢 35歳

身長 183㌢

体重 68㌔

趣味 カクテルの調合、アンティーク収集、ドリ車の改造


アスマの叔父【para ti 】のオーナー

自分の息子のようにアスマを可愛がっている。

女性関係には少々だらしなく、それ故に婚期を逃して未だに独身。

名前 宮琵 曄子(きゅうびようこ)

年齢 ???

身長 165㌢

体重 秘密

趣味 七変化、レンの子守


レンの親友

レンとは相当親しい間柄で、学校ではいつも一緒に過ごしている。

その正体は謎に包まれており誰も知らない。

名前 碓井(うすい)

年齢 33歳

身長 185㌢

体重 75㌔

趣味 車、バイク、バギー、


【Para ti 】のバーテンダー

見た目はヤバいく、口調も荒いが

実は紳士。

特にも女性には優しく、執事より人気が高い。アスマの事も可愛がっている。

名前 湊(みなと)

年齢 30歳

身長 177㌢

体重 62㌔

趣味 コース料理やスイーツの試作、海外で食べ歩き、彼女募集中


【Para ti 】のシェフ&パティシエ

基本的に落ち着いていて物静か。

生まれてこの方、怒った事が無い。

常に食材の事を考えている為、彼女にフラれる事が多い。

名前 ???

年齢 ???

身長 ·············

体重 ·············

趣味 ???


飼い猫のようだが·····?

名前 黒崎 陵(くろさきりょう)  

年齢 35歳

身長 175㌢

体重 65㌔

趣味 野良猫の保護と世話、読書、創作料理


黒猫マートの店長

スーパーの様な品揃えでありながら、実は24時間営業のコンビニ店長。

猫が大好きでとにかく優しい。何事も猫優先のため彼女が出来ない。

名前 櫻井 梗(さくらいきょう)

年齢 26歳

身長 178㌢

体重 59㌔

趣味 酒を飲む、自然の中で小説を読む、使い魔を従える


レンの兄

お祓い家業を営みつつ、神社の神主を勤めている。霊力が強く百鬼は近づこうともしない。一応彼女がいるらしい。

名前 黒鉄(くろがね)

年齢 630歳

身長 190㌢

体重 78㌔

趣味 佐助の守護、佐助と散歩、佐助と昼寝


佐助の飼い猫(人型バージョン)

630年の時を経て、佐助(黒崎陵)との再開を果たし、今を幸せに暮らしている猫又。超級百鬼であり、百鬼の中でも敵はいない程の強さを持っている。


名前 櫻井 蘭蕉(さくらいかんな)

年齢 30歳

身長 160㌢

体重 秘密

趣味 筋トレ、太極拳、少林寺拳法


レンの姉(長女)

基本おっとりしているが、趣味は大体護身術や体を鍛える事。

仕事はグラフィックデザイナーで、中間管理職。

男性との縁がいつもいまいち。

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