今日は、母の日だ。私は日ごろの感謝の気持ちを母に伝えたいと思っている。
私の家は父親がいない。そして、母は病弱であまり働きに出ることができずに貧乏だ。
母は、私にいつも「みなちゃん、こんなお母さんでごめんね」という。
私はいつも、そんなことを言わないでほしいと思う。私は間違いなく母に育てられたのだ。母がいるから、今高校にも通えている。お小遣いは、ほとんどないので、私は母にプレゼントを買うために、短期でだが、着ぐるみを着て、イベントをPRするバイトをしていた。
少しだがお金をもらえたので、今日の帰りに母へのプレゼントを買おうと思う。
「お母さん、熱はどう?」
私が家を出る前に、体温計で母の熱を計った。昨日から熱が出ているのだ。
「だいぶ下がったよ。ごめんね、みなちゃん」
「謝らないで。私は少し出かけてくるから、何かあったら連絡してね」
「わかったよ。ありがとうね。行ってらっしゃい」
私は、最後のバイトに向った。
私は今日のバイトを終えて、買い物をして帰ることにした。カーネーション1本ともうひとつ、母が喜ぶものをプレゼントしようと思う。母は読書が好きなので、ブックカバーと栞をプレゼントしようと思う。
私は買い物を終えて家に帰った。
「ただいまー」
「お帰り、みなちゃん。ごはんできてるよ」
私が、居間にいくと食卓に、私の好きな食べ物がたくさんならんでいた。
「お母さん、体調は大丈夫なの? あと、この豪華なごはんは?」
「今日は母の日だからね、いつも、いろいろしてくれるみなちゃんに感謝したかったのよ」
私が母にサプライズをするつもりだったのに、先手を打たれてしまった。
私は、少し目に涙がにじんできた。
「お母さん。ありがとう。この後に渡すのもあれだけど、これは私から。お母さんいつもありがとう」
私は、母に買ってきたプレゼントを渡した。
「みなちゃん、ありがとう。こんな私に、プレゼントしてくれて。これからも一緒にがんばろうね」
二人で涙を浮かべて抱き合った。
私は、これからも母を支え、そしてできれば母に甘えたいと思った。
PN:玉子王子