(二)-16

文字数 325文字

 桟橋の終端あたりで桟橋の方を見てみると、背中から落ちたイスラム商人は、両手両足をじたばたさせておぼれかけていた。浅瀬なのにおぼれかけているということは、この男性は泳げないのだろう。
 ともかく僕たちはすぐにサッサリの方へ向かった。ザヴァッティーニ商会へと向かうためだ。僕たちはジーノにだまされたのだ。そのジーノに会うためにサッサリへ向かうことにした。あの男をとっちめてやらないと。

 僕たちは途中駆け足になったりしながら歩いていった。ジーノには追いつけなかったが、サッサリの町に入り、馬車から降りて商館に入るジーノの姿を見つけた。
 僕たちは走って商館の入口へ向かった。扉を開けると、カウンターのところでジーノと商会の人が話しているところだった。

(続く)
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