1 桜は咲けど、思い届かず(架空小説)

文字数 929文字

 そんなわけでね、今度は書き出し練習でもしてみようと思うの。
 どちらかというと、終わり方の方が難しい気はするけれど。

 まあ、ジャンルごとに考えて見ようかな?
 手始めに、恋愛もの行ってみようか。

タイトル:桜は咲けど、思い届かず
 あらすじ:○○歴502年 
 魔法の存在する○○王国は○○国に侵略されようとしていた。
 一早くそのことに気づいたこの国では、優秀な兵と魔法使いが集められ、国境へ向かう準備が着々と進められていた。
 そんな中、今年成人を迎えた主人公は、その魔力の高さから前線へ送らることとなる。もしかしたら生きて帰れないかもしれない。そう思った彼は、思いを寄せる女性に告白をしようとする。
 彼女は学び屋で出会った仲間。自分が戦地に行くことを話すと、主人公を守るために志願兵となってしまったのである。

 生きて二人で帰ろう。
 二人は固く誓ったものの、実戦経験のない主人公は戦地にて危機に陥る。もうだめだと思った時、彼女が主人公を庇いその命を散らした。
 告げることの出来なかった想い。自分の為に失った愛する人の命の重さ。
 耐えられきれなくなった主人公の魔力が暴走。それを止めたのは、彼女の命を奪った女将軍であった。
 彼女主人公を捉えると、我が夫になれという。
 こうして主人公の屈辱の日々が始まったのだった。

 こんな物語にしてみました。

書き出し:
「ほう。我に刃を向けるというのか?」
 彼女は命が狙われているというにも関わらず、面白いという表情をした。
「お前は、俺の愛する人を殺した。それはしに値する」
 震える刃先を彼女の手が掴む。
「やれるものなら、やってみい」
 彼女は肘置きに頬杖をつき、片手で刃先を抑えている。
 その刃先を血が伝う。

 五年前、自分は敵国の捕虜となった。それだけではなく、自分の愛する女性を殺した女の夫となったのである。

「我はそなたを愛している。そなたに殺されるというなら、この命惜しくはないぞ」
 美しき黒髪は光を受け艶やかに輝き、色白の肌は陶器のように滑らか。
 唇は赤く艶めいて妖艶だ。
 あのころと違い、憎しみだけがこの心を締めているのではないことくらい分かっていた。しかしプライドまで捨てるわけにはいかない。

 こんな感じでいかがでしょうかね。
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