(三)-12
文字数 288文字
木坂は自分の左手を顔の前に掲げ、薬指にはめられたハトのマークの指輪を見てほほえんだ。
「それにしてもなんでそんなデザインのがいいんだ?」
「ハトって、平和の象徴なんだって。だから世界中の人が、私の家族が、平和で幸せに暮らせるようにって思って。だから、ハト」
俺は「ふーん」とだけ言った。
そして彼女は、指輪を眺めるのに満足したのか俺の方に顔を向けた。そして「ありがとう」といって、顔を近づけてきた。
その動作はものすごく早かった。俺は一瞬どうなるんだろうと思うと、次の瞬間には彼女の顔が目の前に近づき、鼻と鼻が当たった。と思ったら次の瞬間、俺の唇に彼女の唇が一瞬触れた。
(続く)
「それにしてもなんでそんなデザインのがいいんだ?」
「ハトって、平和の象徴なんだって。だから世界中の人が、私の家族が、平和で幸せに暮らせるようにって思って。だから、ハト」
俺は「ふーん」とだけ言った。
そして彼女は、指輪を眺めるのに満足したのか俺の方に顔を向けた。そして「ありがとう」といって、顔を近づけてきた。
その動作はものすごく早かった。俺は一瞬どうなるんだろうと思うと、次の瞬間には彼女の顔が目の前に近づき、鼻と鼻が当たった。と思ったら次の瞬間、俺の唇に彼女の唇が一瞬触れた。
(続く)