第3話 なぜスマホが女になるんじゃ
文字数 559文字
えーと
まず
わたしはスマホでした
スマホはしゃべらん
そ
そうでもないですよ！
さいきんのスマホは
ほら
なんかしゃべったりするじゃないですか的な
ほら
CMなんかでも
ね
むう
たしかにそうじゃった
話しかければ
なんでも望みをかなえてくれるという
ネットでできることなら
なんでもOKですみたいな
あは
あは
あはは
だが
スマホは女の姿をしておらん！
それはその
なんというか
ファンタジーというか
魔法的なアレというか
物語というか
電子器機は生物にはならん！
あわわわ
正論きたー
えと
そのへんは
自分でもよくわかりませんが
神様とか
神は宇宙の理を覆したりはせん！
わーい
正論ですわー
あの
えと
そうなると
むしろ
わたしってなんなんですかね？
みたいな
女の子じゃろ
あ
はい
正真正銘
女の子ですぅ♥
歯を食いしばれ
ま
まままっまま
待って！
ダメ！
殴らないでーー！
なら
わしのスマホはどこじゃ
えとですね
わたしとしてもよくわかりませんが
かつてのわたしだった
スマホ本体が
なんかこう分解？
再構成？
で
女の子になったのかな～っと
人類の科学を愚弄するな！
ひいいいい
すみません
すみません
あああ
わたし
なんなんでしょうかね！
うおおおおん
うおおおおん
わしのスマホ
どこじゃあ
やっと買った
わしのスマホ
しくしく
しくしく
泣かないで
ご主人様
わたしももうなんか
一秒でもはやく
スマホに戻りたいアレなんで
ふたりでなんとかしましょ！
ね♥
