考察4 導きし者
文字数 2,197文字
パソコンのモニターに映し出された文字の羅列。
そこには「異世界転生して戻ってきたけど質問ある?」というスレッドに書き込まれた、スレ主とその他の者とのやりとりが記されていた。
そんなんじゃ釣れねぇよks」
Kikuyemon 「いや、事実だからな異世界も女神も。
捻りとか言われてもどうしようもない。」
名無し「ねwwwえwwwよwww」
Kikuyemon 「ないと言うが、何か根拠でもあるのか?」
名無し「根拠でもあるのか(キリッ)
うwwwけwwwるwww」
Kikuyemon 「真面目に話をする気がないなら出ていってくれ。」
名無し「お前が真面目に話せよwww」
名無し「うるせえks
本当に異世界いけるんならお前が行って実況してこい」
Kikuyemon 「向こうの世界にインターネットは繋がっていないから、実況はできない。
」
名無し「じゃあ実況いらねぇからもう一回行って二度と帰ってくんな」
Kikuyemon 「 さっきから、なぜ君はそんなひどいことをわたしに言うのですか?」
名無し「お前が異世界とかつまんねぇこというからだよwww
さっさと一人で行ってこいwww」
アーマに応えた別乃世がパソコンを操作し、ここ数ヶ月に渡る「kikuyemon」の書き込み一覧を表示させる。
当然、そこには別乃世とのやりとりも含まれており、どのようにしてトラックに飛び込むに至ったのかが詳細に見て取れた。
虚実織り混ぜて誇大に表現されているところはありますが、転生についての手順は的確なものです。
―――そして以前、アナザ様が「現世に干渉するにはインターネットを通じてやる他ない」といった発言をされておりまして・・・
アナザ様が人間だった頃のお名前なんですよね。
アナザ様配下の女神は全員このことを知っていますので、この名前を騙ることは絶対にあり得ません。
となると・・・
いや、お前はこいつと一緒に待っていてくれ。
汗を舐めたか何だか知らんが、じきに効き目も切れてくるだろう。
そろそろ再び正気を失ってもおかしくないはずなんだが・・・
・・・一応聞いておくが、その兆候はないのか?