さんま定食

文字数 3,755文字

さんま定食さんの執筆スペースですよ!

他の人はだめです!

たまにはこういうベッタベタな場所にも足を運んでみないとね!

そういいながら雪見 大往生が足を運んでいるのは廃ビル街。灰色のビルのシャッターは全て降りており人も見つからず、自分の足音しか聞こえない。

sanmateisyoku

たしかに小説であれば何か起きる場所ではあるのだが、本当に起きるのか…

sanmateisyoku

おっきるんだよねーこれが!
…お願いだからナレーションと喋らないでくれないかな?

sanmateisyoku

…何か起きる気がする!

何も起きるわけないでしょ…

人っ子一人いないんだから起きても窓ガラスが落ちる程度だよ…

大往生が声の主の方向を見ようとした瞬間…

sanmateisyoku

ガシャーン!!!

sanmateisyoku

ほ、本当に落ちてきた…

え?今日のネタこれだけ?そんなわけないでしょ!

もっと何か起きなさいよ!

起きない起きない、ほら帰った帰った

というか、貴方誰よ!

こんな誰もいない場所に何しに来てるのよ!

さあ、誰だろうね?

初対面の人に糞真面目に答えるわけないじゃん。

そう…

じゃあ、もう何もなさそうだし帰る。さようなら

あ、そうそう。そのコンクリート、すごい抜けやすくて落とし穴みたいになってるから注意するといいよ。

大往生が歩き出した途端そんなことを口走るよくわからない男。

あり得ないのだ。ここは人こそいない廃ビル街だが、道路工事だけは行われている。

そう思い大往生はそのまま歩き出す。

sanmateisyoku

えっちょっ…
言わんこっちゃない。だから気をつけろって言ったのに
浅い落とし穴から登ってきた大往生に男は笑いながらそう言った

sanmateisyoku

あんた…本当に何者?
ときつく言う大往生であるが、内心では…

sanmateisyoku

(え?これ魔人じゃない?ワンチャン魔人じゃない?面白そうなネタ来たぁぁぁぁぁぁぁぁ!

ありがとうナレーション!今私はネタに出会えて感動している!)

…だからナレーションに反応しないでいただきたい

sanmateisyoku

さあ?君が教えてくれたら教えてあげるよ

雪見 大往生!とあるサークルのシナリオライターよ!

さあ!教えなさい貴方の名前を!すべてを!

教えるわけないじゃん、アホなの?

じゃあね。僕はもう少し徘徊するよ

逃がさないわ!
ああ、そこ危ないよ。窓ガラスが落ちてくるから
えっ…
ガシャーン!

sanmateisyoku

…え?

(いやいや、なんで落ちてくるのさ、制限に引っかかってもう判定はないはずだろ…

ありえない…まさか?)

(また、落ちてきた…間違いなく偶然じゃないわ…まさか)
君、魔人か?
貴女、魔人ね?
そんなわけないだろう。こんなモブみたいな顔のやつが魔人なわけがないじゃないか
魔人に顔なんか関係ないわ!さあ!私のネタになりなさい!隅から隅まで確認してあげるわ!隠しても無駄よ!
(心の底からきもちわるっ!?)
僕の質問にも答えてよ…じゃないと本当に帰るよ?
私は魔人よ!家に持ち帰って全力で見極めてやる!
僕に近づくと落とし穴に引っかかるから注意したほうがいいよ…

先程までの男の言葉と状況を考えて、少し考える大往生。

本当に少しだけ考えて…

sanmateisyoku

せい!
石を眼前に投げて、安全確認を行う大往生

sanmateisyoku

石と言って、ただの石と思うなかれ。

なんと大往生は自分より一回り小さい程度の石…というより岩を投げたのである。

鉄筋も刺さっているあたり、ビルが崩壊した後の残骸だろう。

そんなものを投げるとはこの女、見た目に寄らず怪力である。もはやゴリラを超えている

sanmateisyoku

うっさいわよナレーション!黙ってなさい!

さっきもあったけど、君は一体何と交信しているんだ…

どんどん引かれていくな。いい気味だ

sanmateisyoku

…(ブチィ

さっさと捕まえてこの怒りをぶつけてやる…って待ちなさいそこの男!

そのセリフで止まる人って見たことも聞いたこともないよ?

小説でさえそんなのないよ!

追いかけるのは自由だけどビルの間から狼が君に襲い掛かってくるから注意してよ

(今回は間違いなく実現した…

でもなんで実現していない感覚の時、しかも二回嘘を吐いても発動した…?)

うわっ本当に出てきた!?

ちょ、助けてそこの男の子!?

ビルの陰からどんどん出てくる狼は、次々と大往生にとびかかり、すぐに隠れてしまう。

大往生はなんだかんだと全て避けている。

やはりこの女、野生動物か何かではないのだろうか

sanmateisyoku

あとでっ、おぼえっておきなさ…い!

そろそろスライムが降りそうだね。ぬるぬるするよ
(今度は虚構、実現しないはずなんだけど…)

ちょ、本当に降ってきてる!?

貴方言ったことを実現させる能力か何かね!

(だからなんでだよ…!?)
はいはい、無駄口たたいてると植物が君を拘束し始めるよ
(今度は実現…こんな現実的じゃないこと判定すらしないはずなんだけど…)
ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
さて、今の状況を字に起こして整理してみよう

sanmateisyoku

小柄な女性がスライムに濡れながら植物に拘束されそうになり狼に襲われている…

うえ…気持ち悪くなってきた

sanmateisyoku

ぶっ殺すわよこの音声お化けえええええええええええ!
(なんか気持ち悪くなってきたしそろそろ止めてもらおう…)
…なんか、災難だな。君
誰のせいよ…!

そういえば君の能力はなんなんだい?

一向に使ってくる気配はないけど…身体能力でも向上させるのかな?それなら避けっぷりがわかるけど

ゲホッゲホッ…わたゲホッしゲホッののうりょゲホッ…
あ…うん。とりあえずそこにある水道から水を飲んでくるといいよ…

あり…ゴクゴクゴク…

私の能力は面白いことが次々に起こるのよ…小説のネタには欠かなくて重宝してるわ

にしても、結構優しいのね。水道まで出して、待っててくれるなんて。

さっきまでの境遇が不憫すぎてな…

自分でも結構驚いてる。

(優しいか…久しぶりに言われたな。前は言われた直後に死ねって言われた気がする


そして確率変動系か…そりゃ僕の能力もおかしくなるわけだ。ほとんど起こるようになるように確率が変化してるんだろうな。これじゃ言霊と同じか)

どう?私の助手にならない?面白いことがいっぱい起きるし退屈しないわよ?

(そして合法的に魔人をお持ち帰り…!)

この女、どこまでも歪みがない。むしろ変態に見える

sanmateisyoku

…(ニッコリ
ヒッ…

sanmateisyoku

な、なんか怖いから遠慮しておくよ。というか、そろそろ家に帰らせてくれないかな?
チッ…じゃあ無理矢理捕まえてやる!
どうぞ、捕まえられるならね
やってやるわ!家までストーカーしてやる!
しつこい女は嫌われるということを知らないのだろうか…?

sanmateisyoku

今はそれどころじゃない…って待ちなさい!
近づかないほうがいいよ、服の中に銃を持ってるから足を撃ってあげよう!

(なんでこんな時だけ発動しないかなぁ!?

まあ警戒してくれれば十分なんだけど)

環形ないわ!私のこの熱意があれば銃弾なんて弾ける!
さっきからなんでそんなに追いかけるんだ!?変態ストーカーなのか!?勘弁してくれ!?

案の定、かなり引かれている。

このまま嫌われきってしまえ

sanmateisyoku

違うわ!小説のネタをみすみす逃したくないだけよ!ということで勘弁しなさい!
…無視は少し傷つくぞ

sanmateisyoku

理由はどうあれ僕からしたらストーカーだ!ロシア語で言ったらСталкерだ!
そこの角!近くを通ると猫がとびかかってくるらしいよ!

わざわざ教えてくれてありがとう!猫は大好きよ!

…ナイスキャッチ!行くわよノア!

まるでデッドバイデ〇ライトや第〇人格のようである。もちろん捕まったらただでは済まないところまで共通している

sanmateisyoku

あんな痛そうなことは一切しないわ!ただ話を聞きまくるだけよ!

(なんで猫を頭に乗っけて走ってるんだ…

頭大丈夫かあの人…)

女の子が猫を頭に乗っけながら追ってくる、萌えること間違いなしね!だから止まりなさい!

地味に心を読むのはやめてもらえないかな!?

この女、本当にやりたい放題である。そろそろ懲りてもらえないだろうか

sanmateisyoku

自重なんて言葉は当の昔に消してきたわ!

はた迷惑な存在だな!?

出来ればその熱意は僕以外に向けてくれ!

今!この時において熱意を向けられるのは君だけだ!

私と濃厚な時間を過ごそうじゃないか!

男が完全にうろたえている。なんだかもう同情してきた。頑張って逃げ延びるんだ…

sanmateisyoku

私にしか聞こえないくせになんで私の味方をしないのよあんた!?
…やってられないなぁ

おもむろに上着を脱ぎながら男が唐突に角を曲がる。もちろん追いかけるストーカー(大往生)

sanmateisyoku

…うわ!?なにするのよ!
突如ストーカー(大往生)の視界が遮られる。先程脱いだ服が頭にかけられていた

sanmateisyoku

さっきから君はなんで走ってるんだ?ここには君以外いないのに
視界が開けた後には、誰もいない。足音も聞こえない。足跡も不自然に消えている。完全に逃げられていた。ざまぁ

sanmateisyoku

…逃げられた?まあ、後からいくらでもみつけられるしいいかな。名前がわかれば…!?

そう思って気が付いた。あの男の名前を知らないことに。

一度も言われなかったのだ。

sanmateisyoku

なにか、なにかわかるものは!?上着は!?
もちろん、何もわからなかった。最後の最後で詰めが甘い。笑えてくるな

sanmateisyoku

にげられたああああああああああああああああああああ‼

というか、今日の面白いことは何だったのよ!

何を言っているんだ。作者と直接喋れる。とても面白いことじゃないか。気づかなかったのか?

sanmateisyoku

やってられるかあああああああああああああああああああああああああああ!!!
そんな、彼女の叫びがこだました…とでも言えばいいか。ストーカーの末路なんてそんなものだろ

sanmateisyoku

一方そのころ

sanmateisyoku

あの女…次あったらGPSを付けるだけつけて逃げてやる…
そこまでー!

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登場人物紹介

「本日はお日柄も良く、絶好の執筆日和と――」



好奇心から来る怪奇現象

○雪見 大往生(ゆきみ だいおうじょう)

性別:女




同人ADVサークル『病みつきアイスクリーム』のシナリオ担当。

フリーランス、シナリオライター。

笑いと恐怖を得意とする芸風から、「コミカルホラー作家」と呼ばれることが多い。

経歴から性別まで全く公表していないが、文体から知的な男性というイメージが定着しているとか。

仲間内からして『正体が掴めない奴』と言われる、謎多き女性作家。

成人済にも拘わらず小柄な体型が愛嬌でありコンプレックスでもある。



大人数に混ざることが苦手なので、単独行動を好む。

ひとりのときはよく笑い、泣き、誰にともなく怒り、よく食べてよく寝る。

一日に三冊の読書を欠かさず行い、休日には映画鑑賞と事務作業を並行して行う。

睡眠時間、起床時間ともに一分のズレも許さず、規則正しい生活を徹底している。

――そんな几帳面な変人だったので、当然作品も変態性を極めていた。



晴れたら散歩に出かけよう。雨が降ったら音楽を聴こう。

規則正しい生活に飽きてきた彼女は、一転してランダムを求めた。

はじめに引っ越しを行い、朝食を自炊、昼食を買い物、夕食を外食と定めた。

小説の代わりに雑誌を読み漁り、映画の代わりに落語を聞くことにした。

――やがて彼女は、何をやっても満足しないことに気付きはじめる。



月曜、魔法陣を描き。

火曜、神社へ。

水曜、飛行機に乗って海外へ。

木曜、ミステリーサークルを写真に収め。

金曜、帰国。そのまま爆睡。

土曜、サークル仲間と一緒に創作談義。

日曜、一日中グーグルを走らせ、満たされぬ知識欲を満たす。



次の月曜――――魔法陣は白く輝き、全ての願いが大成された。

彼女はただの作家であることを辞め、魔人作家へとジョブチェンジしたのだった。

もう二度と退屈しない日々が、彼女の前に現れる――。

全ては素晴らしき次作の為に。




能力名:"事実は小説より奇なりや?"

身の回りで『面白いこと』が次々と起こる能力。

彼女が望んだ能力の、最も正しく不規則な発症。

三軒向かいの末っ子が魔法少女になったり、近所の家が秘密組織のアジトに選ばれたりする。

自分自身を変化させることなく、身近な世界の色んな出来事が活発になる変わった力。


彼女自身の観測が無ければ意味が無いので、遠い場所まで変化させることは無い。

基本的に1日1事件ぐらいのペースで何かが起こるが、それ以上の何かが起こらないとも限らない。

この能力を動かしているのは彼女ではなく、尽きぬ好奇心なのだから。

どんな怪作にも負けない、世にも奇妙な不可思議をここに。



戦う動機:次作のネタ探し。





イラスト:らぬきの立ち絵保管庫

作者:如月真琴

「それは、本当に嘘かな?信じられないだけじゃなくて?」

名前:大神 羊一

性別:男

年齢:18

能力:虚実混淆(きょじつこんこう)

嘘を半分の確率で真実にする能力

例えば「そこに落とし穴がある」と言えば落とし穴ができる…かもしれない。

運が良ければ物凄く強いし、運が悪ければなにもできない能力。

制限として、同じ嘘を同じ場所で付くことができない。

また、その嘘が実現するときに相手の意識(視界)の外から発生すること(相手の視界内に百万円が落ちてると言っても実現しない)。この時、自分の意識(視界)は考慮しない。

また、影響を及ぼそうとしている相手に聞こえること(自分以外の一人に聞こえればよい)。ただし、周りに人がおらず聞く人がいない場合は呟くだけでいい。

更に、嘘を相手が認識すればよいので紙に書いた嘘を相手に見せて読んだ時点でも判定が行われる。

嘘が実現したかは何となく分かる。


設定:子供の頃から嘘を吐いていて誰にも信用されなくなった自業自得ボッチ。

それでも嘘を吐くことをやめず、開き直って笑顔で嘘を振り撒くようになった結果、こんな能力を手に入れた。

羊一自身は嘘の信憑性が高まったと喜んでいる。

一応、真面目な時に嘘を吐くことはないが、そんなことは周りが信じていないため意味がない。

常にニコニコ、よっぽどの事がない限り人好きのする笑顔を忘れることはない。

地味にメンタルオバケ。

ふざけているようで真面目、真面目なようでふざけてるようなやつ。

なお、演技力だけは異常に高いため、将来は嘘と演技力を行かして営業にでも行ってみたいと思っている。


作者:さんま定食

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