第48話 奥の院
文字数 264文字
「融。蘇芳さん。・・・戻るぞ。そろそろ暗くなる」
小夜子は言った。
融と蘇芳はのろのろと立ち上がる。
森の向こうから史有がライトを持ってやって来た。
「足元が危ないから」
そう言って融と蘇芳にライトを渡す。
「大丈夫だ。ウタは自由に移動できる。・・ここに伊刀を置いて行く。伊刀、何か変化が現われたら、すぐに呼びに来るんだ」
小夜子は伊刀に言った。
伊刀は頷いた。
4人が去った奥の院。
しんと静まった池の周りに水音とは違う音が微かに耳に届く。
カサカサ・・さわさわ・・と言う何かの胎動の音。
伊刀は耳を欹て てそれを聴く。
辺りは間も無く漆黒の闇となった。
小夜子は言った。
融と蘇芳はのろのろと立ち上がる。
森の向こうから史有がライトを持ってやって来た。
「足元が危ないから」
そう言って融と蘇芳にライトを渡す。
「大丈夫だ。ウタは自由に移動できる。・・ここに伊刀を置いて行く。伊刀、何か変化が現われたら、すぐに呼びに来るんだ」
小夜子は伊刀に言った。
伊刀は頷いた。
4人が去った奥の院。
しんと静まった池の周りに水音とは違う音が微かに耳に届く。
カサカサ・・さわさわ・・と言う何かの胎動の音。
伊刀は耳を
辺りは間も無く漆黒の闇となった。