19・20・21曲 もし若者が娘と二人きりで 他

文字数 1,062文字

今度は無伴奏の合唱曲です。

それも六人の男声ソロが歌うという、独特な曲。

さっそく行きますよ~

もし若者が娘と一緒に小部屋にいられたら、それは幸せ♡
カルミナ・ブラーナの中の、「恋する二人」と呼ばれている挿絵。

男性が女性に花を差し出し、求愛しているところです。

え、ちょ、ちょ~っと待った~!
いきなりベッドシーンなの?
急に焦り出すクッキーとサバ。
この歌詞、いかにもヤバいよな?

ストレート過ぎる

いやいや、それを言ったら「カルミナ・ブラーナ」は全曲ヤバいんだって(笑)。

クラシック音楽の中で「濡れ場」がどんな風に描かれているか、せっかくだからここで確認してください

愛は高まり

二人の間から恥じらいが消え去る

言葉にしてはいけない遊びが始まる

手足で、腕で、唇で

もし若者が少女と小部屋にいたら

幸せな結び合わせが起こるだろう

短い歌だった(ホッ)。

でもほんと、きわどいね~

この歌も、大真面目に仰々しく歌うんだな
次の「おいでおいで」も、恋人をベッドに誘う歌ですね~。

しかも、すでにかなりの性的興奮状態にあることが察せられます

激しいピアノの音が刻まれる導入部に続き、合唱が始まります。

「veni,veni」(来て、来て)と抑えきれない性欲を表していますが、ほとんどナンセンスソングです。

おいで、おいで、さあ来ておくれ

焦らさないで 僕は死んでしまう

ヒルカ、ヒルケ、ナザーザ

トリリリヴォス……(※意味不明)

君の美しい顔

君のまなざし ふさふさの髪

おお 何と輝かしい姿

バラよりも赤く

ユリよりも白く

何よりも美しい

僕はいつも君が自慢なのだ!

ヒルカ、ヒルケ……
何かの呪文みた~い!
また解読されていない言葉が出てきましたね。

オルフは中世の雰囲気を活かすために、あえてそのまま使ったと思われます

さらに次の曲は、またソプラノのソロの曲です。

こちらも最高に甘美な曲ですよ。「揺れ動く、わが心」といいます

私の心の、揺れ動く天秤の上で

対立する二つのものが揺れているの

気ままな恋と、慎みと
だけど私は、欲しい方を選ぶわ……!
この命を、不自由な(くびき)に差し出すわ

かくも甘美な軛

私はそこに身を任せるの

「もし若者が娘と二人きりで」は48.30~。

「おいでおいで」は49.20~。

さらに次の「揺れ動く、わが心」は50.30~。

さて、今回もおまけ動画あり!

『オペラを見て死ね』でもご紹介したことがあるのですが、キャスリーン・バトルさんのミュージック・ビデオが素敵なので、皆様におすすめ。


三曲入っているのですが、二曲目が「カルミナ・ブラーナ」の中の「揺れ動くわが心」です。ぜひご覧ください!

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