2.お鍋とゲーム
文字数 4,119文字
「よっし! ユウ。もうキノのことで悩むのはこれでおしまいにしよう。俺がユウと一緒にキノへ会いに行く。これで解決するよ」
「……あ、ありがとうございます。わ、私……先輩に迷惑をかけたのに……それなのに……先輩……」
由宇の目からまた涙がポロポロとこぼれ始めてしまったので、俺はことさら明るく声を出す。
「ユウ、残りを食べよう! おいしいよ、ユウの作ってくれた鍋」
「……う、うん……」
そんなこんなで、俺とユウは再び食事をとりはじめたのだった。
食事を食べ終わると、食器と空になった鍋を持って小さな流し台へと運ぶ。
俺はジャージの袖をまくりスポンジを持って小鉢を手に取たんだけど、由宇も俺の後ろから手を伸ばしてくる。
「あ、俺が洗うよ。作ってもらったし」
「……い、いえ、わ、私が……」
俺が洗うと主張するが、由宇も譲ろうとせず……その結果、小鉢を二人で取り合うようになり、彼女の指先が俺の手の甲に触れたままになっているのだ。
指先が触れているだけなのに妙にドキドキしてしまった俺は、手を引いてしまう。すると、彼女もハッとしたように俺から手を離す。
「えっと……」
「……う、うん……」
「ユウは鍋を頼む。残りは俺が……」
「……う、うん……」
ただ指が触れただけで動揺してしまった自分へ恥ずかしさがこみ上げながらも、鍋だけを残し由宇にバトンタッチする。
俺は鍋を洗い始めた彼女の脇に立ったまま横顔をチラリと一瞥し……あー、真剣な顔で洗い物をしている姿もいいよなあとか考えていると、見られていることに気が付いた由宇が手を止め、こちらへ顔を向ける。
「……先輩……コタツで『ローズ』でもしていてください……私も後からログインしますから……」
「あ、ああ」
さすがにあからさまに見過ぎてしまったらしい……俺は頭をポリポリかいて腰かけると、ノートパソコンの電源を入れる。
由宇の事が気になって仕方ないが、これ以上見ているのもあれだし、何もしていないと落ち着かないしなあ……ということで、結局いつもの週末のように「ローズ」へログインすることにしたんだ。
もちろん俺が使うキャラクターはアイだ。アイは金髪ツインテールの中学生くらいに見える女の子キャラクターで、アイスブルーのフワフワのフレアスカートにノースリーブのヒラヒラのついた白色のドレスシャツを着ている。
膝辺りまであるロングブーツに、スカートと同じ色の手袋。手には大きなルビーがはめられた杖を持っている。そうなのだ。アイの職業は、杖を使う魔法使い。
ええと、誰がいるのかなあ。俺はフレンドリストを確認すると……キノとヒョウがいるな。いつものメンバーだと、ユウは当然としてラサもログインしていないのか。
うー、いつもならすぐにキノかヒョウに連絡を入れるんだけど、キノのリアルを聞いた後だと少し躊躇 してしまう。
『おっす! アイ! 今日は少し遅かったな!』
うおお、迷っている間にもキノからテルチャットが飛んできたあ。
『こんばんわー☆ キノー。ジルコンの広場でいいかなー?』
俺はいつもの調子でキノへ返信する。
『ああ、ヒョウと一緒にいま広場にいるから』
『りょーかいー。すぐ行くね☆』
俺は移動魔法を唱えて、ジルコンの街へ転移するとそのまままっすぐ街の中央広場へ向かう。ジルコンの街は「ローズ」で最も大きな街で、マップ上も中心地にあるから多くのプレイヤーが待ち合わせ場所に使う。
だから、自然と多くのプレイヤーがジルコンへ集まり、広場にはプレイヤーによる露天がいつもひしめいているんだ。
街の入口からは大通りが通っており、そのまま進むと中央広場に到着する。中央広場の中央には大きな噴水があり、広場で集合と言えば噴水前と俺達は決めている。
あ、いたいた。褐色の肌に筋骨隆々の大柄ないかつい僧侶のキノと小柄で釣り目、おさげ髪が特徴的な盗賊のヒョウが俺に気が付くと手を振り始めた。
『ばんわー、アイ』
『こんばんわー☆』
『どうする? アイ、ヒョウ。ここで一人か二人募 るか、ユウかラサが来るのを待つか』
挨拶を交わす俺とヒョウへキノが聞いてどうするのか聞いて来る。
んー。もうすぐ由宇は食器を洗い終わるし……
『どっちかが来るまで待とうよー』
『僕はどっちでも』
『じゃあ、待つかあ』
俺、ヒョウ、キノの順に言葉を交わした。キノはいつもこんな感じでみんなが動きやすいように率先してパーティを引っ張って行ってくれるから、とても助かっているんだ。
俺達のいつものメンバーは俺以外全員男キャラクターで、俺だけが女の子キャラクターになる。まあ、だからこそ「姫プレイ」って言われているんだけどな。つっても俺はアイテムを貢いでもらったりなんてしたことはない。
だって、もらった装備で強くなっても面白くないじゃないか。ゲームってのは自分で苦労して装備を集めないと楽しくないぜ。
画面に集中していたけど、ふと由宇のことが気になってパソコンから目を離すと、彼女は俺の対面に正座してリュックからノートパソコンを取り出していた。
さすが由宇だ。毎日ログインを欠かさなかったことだけはある。彼女は相当切羽詰まって俺の家までやって来たわけだけど、ゲームをするためのパソコンはしっかり持ってきていたのだ。
「……先輩……もうすぐログインします……」
「あー、目の前にユウがいていつものRP をするのは少し恥ずかしいよ……」
「……いつものアイがいいです……」
「そ、そうか、そうだよな」
「……準備できました……」
「了解」
俺は再びパソコンの画面へ目を向けるとフレンドリストを開き、ユウがログインしていることを確認する。
「ユウ、ジルコンの広場にキノとヒョウの三人でいるから」
「……先輩……『ローズ』のことは『ローズ』の中でお願いします……」
俺が声をかけると由宇は少しだけ画面から目を離し、俺へと言葉を返して来た。
『アイ、待たせたね。どこに行けばいいんだろう?』
『ジルコンの広場だよー☆ みんな集まってるー』
『すぐに行くよ』
あ、あかん、は、恥ずかしいって。目の前に由宇がいなければどうってことないんだけど、俺がこんなチャットを打っている姿を見られてる。
うわああ。どんな顔をして俺のチャットを見ているのだろうと気になって由宇の顔を見ると、口元に嬉しそうな笑みを浮かべて画面に集中しているじゃないか。
面白がってるんだろお……
騎士のユウがジルコンの広場に到着するのと同じくらいに戦士のラサもログインしてきて、俺達はいつものメンバーでボスを倒しに行った。
俺達の連携はもう手慣れたもので、ユウが敵の攻撃を防ぎ、ラサが剣で斬りつけ、ヒュウがかく乱、俺が攻撃魔法だな。そしてパーティをまとめるキノが全員に指示を出しながら、補助魔法や回復魔法を使うってのが基本戦術だ。
特に苦戦することもなく、ボスを倒して再び広場に戻って来る俺たち……残念ながらボスはいいアイテムをドロップしなかったんだけど、みんなで協力プレイをするとやっぱり楽しい!
そうそう、ボスに挑戦している間は由宇が目の前で座っていることも忘れるほど、アイになり切って遊んでいたくらい熱中していたんだ。やっぱりローズって良い。何年やっても飽きずに遊べているだけはあるよ。
一仕事終えた俺達はスタートが遅かったこともあり、もう一戦行けるほどの時間が俺とユウ以外に残っていなかったから、そのまま広場でチャットをして時間を潰している。
ん? 俺の肩に何かが触れている? 俺は画面から目を離し訝 しげに右を向くと――
――由宇の肩が俺の肩に触れてるじゃないかああ。な、何なのこれええ。
いつから彼女と肩が触れ合っていたのか分からないけど、俺がワタワタしていることに気が付いた由宇は、自身のノートパソコンに映る画面を指さす。
そこには、キノとユウのテルチャットが流れていた。俺達五人でチャットしながら、彼女ら二人は俺達に見えないようにやり取りをしていたってわけか。
ええ、どれどれ……
『キノ、友達と会う話なんだが、了承してもらえた』
『ほんとに! 嬉しい! でも私はあの人が君だって信じてるんだから』
『会う場所とかはまたメールするから待っていてくれるか?』
『うんうんー。でもユウっていつでも口調が変わらないんだね』
『ああ、ローズでの私は騎士のユウだからね』
な、なるほど。こんな感じでチャットしていたのかあ。しっかしキノ……完全に素じゃねえかよ。
それでも騎士RP を全く崩さない由宇はすげえな。俺もゲーム内だとそうだけど……相手が素で話かけてきたら対応に困るよなあ。ましてや恋の相談とか……俺は姫プレイだからバレたくないという衝動が強くあるけど、由宇はどうなんだろうな。
たしか彼女も「女だとバレるのを戸惑って」とか言ってたから俺と同じ感じなのかな?
「……何か?」
「いや、ユウのRP を見ていて、俺も同じようにRP を続けるかなあって」
「……アイはアイでいて欲しいです……」
由宇は少しだけ頬を赤く染めて、目を伏せる。
なんだよ、その意味深な言葉はあ。意識してしまうじゃないか。あ、でも、俺じゃなくてアイというキャラクターが好きってとれるよな……それはそれでいいんだか悪いんだか少しモヤるう。
「あ、うん……」
「……先輩、いつにしましょうか……明日とか?」
「あ、明日かあ。特に予定はないけど、早い方がいいよな。俺は構わないよ」
「……ではキノに伝えます……」
由宇はそう言うとすぐにキノへチャットを打ち、彼女は二つ返事で了承してきた。す、すごい喰いつきだな……
そんなわけで、俺達は明日の夕方に某ファミレス前で待ち合わせをすることになったのだ。
「……あ、ありがとうございます。わ、私……先輩に迷惑をかけたのに……それなのに……先輩……」
由宇の目からまた涙がポロポロとこぼれ始めてしまったので、俺はことさら明るく声を出す。
「ユウ、残りを食べよう! おいしいよ、ユウの作ってくれた鍋」
「……う、うん……」
そんなこんなで、俺とユウは再び食事をとりはじめたのだった。
食事を食べ終わると、食器と空になった鍋を持って小さな流し台へと運ぶ。
俺はジャージの袖をまくりスポンジを持って小鉢を手に取たんだけど、由宇も俺の後ろから手を伸ばしてくる。
「あ、俺が洗うよ。作ってもらったし」
「……い、いえ、わ、私が……」
俺が洗うと主張するが、由宇も譲ろうとせず……その結果、小鉢を二人で取り合うようになり、彼女の指先が俺の手の甲に触れたままになっているのだ。
指先が触れているだけなのに妙にドキドキしてしまった俺は、手を引いてしまう。すると、彼女もハッとしたように俺から手を離す。
「えっと……」
「……う、うん……」
「ユウは鍋を頼む。残りは俺が……」
「……う、うん……」
ただ指が触れただけで動揺してしまった自分へ恥ずかしさがこみ上げながらも、鍋だけを残し由宇にバトンタッチする。
俺は鍋を洗い始めた彼女の脇に立ったまま横顔をチラリと一瞥し……あー、真剣な顔で洗い物をしている姿もいいよなあとか考えていると、見られていることに気が付いた由宇が手を止め、こちらへ顔を向ける。
「……先輩……コタツで『ローズ』でもしていてください……私も後からログインしますから……」
「あ、ああ」
さすがにあからさまに見過ぎてしまったらしい……俺は頭をポリポリかいて腰かけると、ノートパソコンの電源を入れる。
由宇の事が気になって仕方ないが、これ以上見ているのもあれだし、何もしていないと落ち着かないしなあ……ということで、結局いつもの週末のように「ローズ」へログインすることにしたんだ。
もちろん俺が使うキャラクターはアイだ。アイは金髪ツインテールの中学生くらいに見える女の子キャラクターで、アイスブルーのフワフワのフレアスカートにノースリーブのヒラヒラのついた白色のドレスシャツを着ている。
膝辺りまであるロングブーツに、スカートと同じ色の手袋。手には大きなルビーがはめられた杖を持っている。そうなのだ。アイの職業は、杖を使う魔法使い。
ええと、誰がいるのかなあ。俺はフレンドリストを確認すると……キノとヒョウがいるな。いつものメンバーだと、ユウは当然としてラサもログインしていないのか。
うー、いつもならすぐにキノかヒョウに連絡を入れるんだけど、キノのリアルを聞いた後だと少し
『おっす! アイ! 今日は少し遅かったな!』
うおお、迷っている間にもキノからテルチャットが飛んできたあ。
『こんばんわー☆ キノー。ジルコンの広場でいいかなー?』
俺はいつもの調子でキノへ返信する。
『ああ、ヒョウと一緒にいま広場にいるから』
『りょーかいー。すぐ行くね☆』
俺は移動魔法を唱えて、ジルコンの街へ転移するとそのまままっすぐ街の中央広場へ向かう。ジルコンの街は「ローズ」で最も大きな街で、マップ上も中心地にあるから多くのプレイヤーが待ち合わせ場所に使う。
だから、自然と多くのプレイヤーがジルコンへ集まり、広場にはプレイヤーによる露天がいつもひしめいているんだ。
街の入口からは大通りが通っており、そのまま進むと中央広場に到着する。中央広場の中央には大きな噴水があり、広場で集合と言えば噴水前と俺達は決めている。
あ、いたいた。褐色の肌に筋骨隆々の大柄ないかつい僧侶のキノと小柄で釣り目、おさげ髪が特徴的な盗賊のヒョウが俺に気が付くと手を振り始めた。
『ばんわー、アイ』
『こんばんわー☆』
『どうする? アイ、ヒョウ。ここで一人か二人
挨拶を交わす俺とヒョウへキノが聞いてどうするのか聞いて来る。
んー。もうすぐ由宇は食器を洗い終わるし……
『どっちかが来るまで待とうよー』
『僕はどっちでも』
『じゃあ、待つかあ』
俺、ヒョウ、キノの順に言葉を交わした。キノはいつもこんな感じでみんなが動きやすいように率先してパーティを引っ張って行ってくれるから、とても助かっているんだ。
俺達のいつものメンバーは俺以外全員男キャラクターで、俺だけが女の子キャラクターになる。まあ、だからこそ「姫プレイ」って言われているんだけどな。つっても俺はアイテムを貢いでもらったりなんてしたことはない。
だって、もらった装備で強くなっても面白くないじゃないか。ゲームってのは自分で苦労して装備を集めないと楽しくないぜ。
画面に集中していたけど、ふと由宇のことが気になってパソコンから目を離すと、彼女は俺の対面に正座してリュックからノートパソコンを取り出していた。
さすが由宇だ。毎日ログインを欠かさなかったことだけはある。彼女は相当切羽詰まって俺の家までやって来たわけだけど、ゲームをするためのパソコンはしっかり持ってきていたのだ。
「……先輩……もうすぐログインします……」
「あー、目の前にユウがいていつもの
「……いつものアイがいいです……」
「そ、そうか、そうだよな」
「……準備できました……」
「了解」
俺は再びパソコンの画面へ目を向けるとフレンドリストを開き、ユウがログインしていることを確認する。
「ユウ、ジルコンの広場にキノとヒョウの三人でいるから」
「……先輩……『ローズ』のことは『ローズ』の中でお願いします……」
俺が声をかけると由宇は少しだけ画面から目を離し、俺へと言葉を返して来た。
『アイ、待たせたね。どこに行けばいいんだろう?』
『ジルコンの広場だよー☆ みんな集まってるー』
『すぐに行くよ』
あ、あかん、は、恥ずかしいって。目の前に由宇がいなければどうってことないんだけど、俺がこんなチャットを打っている姿を見られてる。
うわああ。どんな顔をして俺のチャットを見ているのだろうと気になって由宇の顔を見ると、口元に嬉しそうな笑みを浮かべて画面に集中しているじゃないか。
面白がってるんだろお……
騎士のユウがジルコンの広場に到着するのと同じくらいに戦士のラサもログインしてきて、俺達はいつものメンバーでボスを倒しに行った。
俺達の連携はもう手慣れたもので、ユウが敵の攻撃を防ぎ、ラサが剣で斬りつけ、ヒュウがかく乱、俺が攻撃魔法だな。そしてパーティをまとめるキノが全員に指示を出しながら、補助魔法や回復魔法を使うってのが基本戦術だ。
特に苦戦することもなく、ボスを倒して再び広場に戻って来る俺たち……残念ながらボスはいいアイテムをドロップしなかったんだけど、みんなで協力プレイをするとやっぱり楽しい!
そうそう、ボスに挑戦している間は由宇が目の前で座っていることも忘れるほど、アイになり切って遊んでいたくらい熱中していたんだ。やっぱりローズって良い。何年やっても飽きずに遊べているだけはあるよ。
一仕事終えた俺達はスタートが遅かったこともあり、もう一戦行けるほどの時間が俺とユウ以外に残っていなかったから、そのまま広場でチャットをして時間を潰している。
ん? 俺の肩に何かが触れている? 俺は画面から目を離し
――由宇の肩が俺の肩に触れてるじゃないかああ。な、何なのこれええ。
いつから彼女と肩が触れ合っていたのか分からないけど、俺がワタワタしていることに気が付いた由宇は、自身のノートパソコンに映る画面を指さす。
そこには、キノとユウのテルチャットが流れていた。俺達五人でチャットしながら、彼女ら二人は俺達に見えないようにやり取りをしていたってわけか。
ええ、どれどれ……
『キノ、友達と会う話なんだが、了承してもらえた』
『ほんとに! 嬉しい! でも私はあの人が君だって信じてるんだから』
『会う場所とかはまたメールするから待っていてくれるか?』
『うんうんー。でもユウっていつでも口調が変わらないんだね』
『ああ、ローズでの私は騎士のユウだからね』
な、なるほど。こんな感じでチャットしていたのかあ。しっかしキノ……完全に素じゃねえかよ。
それでも騎士
たしか彼女も「女だとバレるのを戸惑って」とか言ってたから俺と同じ感じなのかな?
「……何か?」
「いや、ユウの
「……アイはアイでいて欲しいです……」
由宇は少しだけ頬を赤く染めて、目を伏せる。
なんだよ、その意味深な言葉はあ。意識してしまうじゃないか。あ、でも、俺じゃなくてアイというキャラクターが好きってとれるよな……それはそれでいいんだか悪いんだか少しモヤるう。
「あ、うん……」
「……先輩、いつにしましょうか……明日とか?」
「あ、明日かあ。特に予定はないけど、早い方がいいよな。俺は構わないよ」
「……ではキノに伝えます……」
由宇はそう言うとすぐにキノへチャットを打ち、彼女は二つ返事で了承してきた。す、すごい喰いつきだな……
そんなわけで、俺達は明日の夕方に某ファミレス前で待ち合わせをすることになったのだ。