リハーサル・リマインド

文字数 3,816文字

出展するのに今回はJITBOX便を使う。しかも今回は一人でやることも多い。ゆえ、準備などのために場所を借りて線路をつないでの予行練習が必要と判断した。また場所を借りるのであるから、せっかくなので参加者を募ってともに運転を楽しむこととしたのである!
一緒に鉄道模型運転するって楽しいもんねー。でもどこでやるの?
著者の家の近所の公民館である。著者の住むマンションの人々に協力してもらって公民館の利用資格を得た。オンラインで予約できてしかも使用料金無料である!
でも部屋は選べるんですか?
こういう好条件ゆえ、なかなか空きがない。しかし、なんと和室が休日に空いておったのだ! 個人的調べでは和室の空きがわりと多かったぞ。会議室はかなり埋まっておったが。
和室ということはお茶を点てたり日本舞踊のお稽古をするお部屋でしょうか。でもなぜ休日にそのような部屋ががら空きなのでしょう?
うむ、後にわかったのだがご高齢の方々にとっては椅子席のほうが楽なのではないかという推察である。会議室はパイプ椅子とはいえ椅子があるのだ。胡座(あぐら)あるいは正座からの起立はご高齢の方にはきついのかもしれぬ……。
でも空いてたんですね。これでリハーサル運転ができますね。
輸送のためにこんなものも作った。エクセルで仕様物品をリスト化し、そのリストから荷札を印刷して運搬箱に貼り付けるという計画である!
凝ってますね。北急マークこれにも入れたり。これもやりすぎ感がヒドいっ!
でも現実にはだめであったのだ。
え、なんで?
まずデザインソフトAdobe Illustratorの差し込み印刷がとてもではないが使いものにならないのだ。情報不足で文字エンコードも合わせにくい。またリストを作っても2回も変換せねばIllustratorが読み込まないのだ。リストに変更が起きてから毎回2回変換する必要がある。これでは実用性がない!!
でも写真見るとちゃんとできているような。
これはワードに図面を画像形式で貼り付けて、それにエクセルのデータを差し込み印刷するようにしたのである。Illustratorははじめのデザインのみに使ったのである。
Illustratorはデザインソフトですからそうするしかないですわねえ。
しかし、それでも結局は駄目だったのだ。
ええっ、なぜ?
結局荷物の積み込み作業では、この場合では箱の中の内容物が度々変更になる。リストの変更も頻繁になる。そしてそのたびに荷札も印刷し直し貼り直しになる。となるともはや何をやっているかわからぬほど煩瑣なのだ!
ひいい、凝りすぎで自滅じゃないですか、ヒドイっ!
結局箱にテプラで名前を貼って、あとは記憶で管理するしかなくなった……考えても考えてもこれ以上の方法はなかった……。
まさかのテプラ最強説……。
またよねカーブの端はこうなっておる。このままでは輸送中に破損してしまう。
そのためこのように保護するカバーを作った。
第2菖蒲トンネルのベースも同様にダンボール製カバーで両端を養生したのである。

こちらにはベースに取り付けた機器箱もあるため、養生も一工夫必要であった。

苦闘の跡が見えますわ……。
風祭駅モジュールもこのように専用ケースに収めたのである。
このベースサイズだと運ぶのに工夫が必要ですから、この専用ケースは必須ですわ。T-TRAKの1モジュールサイズならピッタリ入る容器が市販品であるのですが、これは2モジュールサイズですものね。
ともあれ、これでもうネコの毛のホコリから防護もできるようになったのである。
蓋を閉めるとこんな感じである。
きれいに無駄なく梱包できますわね。さすが専用ケースですわ。
このように部屋の中が荷物だらけになった!!
総裁のおうち、結構散らかってる……。
それは著者の責任なり。著者が悪い。
また著者のせいにするー。ひどいよー!
著者には作った我々非実在女子の養育の義務があるのだ。しっかりそれをやらせねばならぬ。
小説家って難儀だよね。そういう責任もあるし。ヒドイっ。
その分楽しいこともあるはずなので、著者の不平やワガママはすべて却下である!
斯様な告知ポスターも作った。これで一般の方々にもご来場いただこうかと思うたのである。
でも、結局来場する方にすこし助けてもらう計画もあったんですよね。一人だと大変だからって。
うぬ、それは否めぬ……。
ポスターはこのバージョンも作った。
新幹線グランクラスのアテンダントコスの総裁ですわね。総裁お似合いですわ。
でも総裁がグランクラスで勤務してたら、あちこちに多大なメーワクかけそうな。言葉の猛砲撃「アイタクチガフサガラナイー」をやっちゃうかも。
でもそれで私たちが高校で鉄オタいじめ受けてたとき、助けてくれたんだよね。必殺技ヒドイっ!
あれは医者に「1日2回まで」と止められておるのだ。
ひい。お医者さんもその事知ってるんですね。
これが3バージョン作った中のはじめに作ったものである!!
ひいい、やたらエロくてヒドイっ!!
ただのトレーニングウェア姿なのであるが。
でもあちこちエロいですよ。KENZENな鉄道模型趣味啓蒙って私達の趣旨が迷子になった感じだなあ。
おへそも出てるし妙に艶かしくてヒドイっ!
だが、これはあまり多くに配れずにその真価は発揮できなかったのである。
また秘密兵器にしちゃったんですね。それも日の目を見ないまま終戦を迎えた的な。
秘密兵器のロマンとはそういうものである!!
力強く言ってもだめです! ひどいっ。
その結果、第一回目のリハーサルはワタクシと著者のみでの開催となったのである!
結局誰も来なかったんですね。ヒドイっ。
そして第一回リハーサルの当日である。この軽自動車で運搬したのである。
総裁のおうちの近くの公民館だったんですね。
それで軽自動車で2往復してなんとか運び込んだ。
これが和室なのですね。畳敷きでステキですわ。
だが、なかなか一人で2往復はきつかったのである……。
運搬も設営も一人だったんですね。それは辛いなあ。
でもその分、自分だけでできるので、計画のバグ出しにじっくり専念できたのである。
そしてこれが線路をすべてつないだところである!!
うわー、大規模だなー! これ、撤収するのも大変ですよね。
でも結構見栄えするレイアウトになりそうですわ。
CADではどうなるかわからないところも、これでわかるのである。
よねカーブの上を立体交差していくんですね。
問題はこの橋脚である!!
片方の橋脚、ギリギリで橋を支えてますわねえ。
鉄橋の長さよりよねカーブの路盤が大きく、鉄橋の橋脚の片方は路盤の上に置くことになる。しかしそれだと高さが変わってしまう。
橋脚の高さを詰めるしかなさそうですね。でないと勾配ができてしまう。
今回もレイアウトには勾配はつけないのだ。勾配はいろいろと運転時のトラブルのもとであるからのう。
反対側から見てみたのだ。
なんとか全部収まりそうですね。
だがこのときは電子配線までやれなかったのだ……。力尽きてしもうてのう。
すごい密度感……!
それが狙いであるからのう。
ここはうまくいきそうですね。エンドレスのループの内側の引込線が、隙間を埋める以上に見どころを作ってくれていますわ。
ここからの出区の様子はまた見せ場にできるであろうの。だが、その様子はこのリハーサルではまだ見られなかった。
えー、なんでー?
この引込線へ引き込む分岐器が手動分岐器のままで、分岐させるにはパークタワーの向こうに手を伸ばさねばならず、しかもそれには手が届かないのだ。
だめじゃないですか……。
電動分岐器の制御線を延長する必要が出てきたのだ。まあこれもバグ出しの一つである。
第2菖蒲トンネルは問題なさそうであった。このときは。
え、「このときは」って……後で問題が発覚したんですか?
それは第二回リハーサルで明らかになるのだ。
これが観客側から見た全景である!
おおー、雄大ですねー。
このうち、直線高架橋のところにミエくんのモジュール、奇車工場と大洗駅が入るのだ。その余地も確認したのである。
車両を走らせて確認である!
この車両も自作なんですね。
うむ。ワタクシが昔設計製作したペーパー製無塗装車両である。塗装をせずにプリントアウトのみでやっておる。マーキングが細かいものもこれで実現可能。しかも短期間で一気に作れるのだ。
ここは攻めすぎた。これではパンタグラフがあたってしまう。
でも実際に破損事故にならなくてよかったのですわ。
ここは観客から見えない部分なのでもっと細い橋脚にすることとしたのだ。これもまた出せたバグである。
留置線の有効長確認である。
結構置けますね。これならこの留置線、活躍できますね。
しかも入換信号機が作動し、さらに転轍音まで鳴るのだ。
見せ場になりますわねえ。
このリンクからこの時の動画が見られるぞよ。ぜひご検討いただきたく!
しかし結構バグが出ましたね。
そのためのリハーサルであるのだ。それ故成功であったと言えよう。
よかったですね!
ところが! この間に、ミエくんを危機が襲っていたのだ!!
ええっ、危機ってなんですか。また大袈裟な。
そうでもないぞよ。この危機はJAMコン出展どころではない危機なのだ!
ほんとですか! ヒドイっ!
それについては続きでやるのだ。まさにあともう少しでとんでもないことになるところだったのだ!
何があったかは次回に続く!!
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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。


*総裁のびっくりヒミツ能力(順次公開)

・隠れオッドアイ。安いラノベのキャラだと思われたくないので視力は悪くないのにカラーコンタクトをはめて眼の色を合わせている。しかしこのオッドアイのその眼を見てしまうと自白させてしまう作用がある。あまりにも危険なのでそれを抑制するためにもカラーコンタクト。


 ほかにもまだまだあります。

葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。

武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。

芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。


中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。

田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

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