恋、落ち着けない 2
文字数 1,039文字
「まぁ、たいした用じゃないんだけど」
「あ、うん」
私に何か用があって常葉君は待ってたんだよね。その話をするために私たちはここにいるわけで。
……何の用だろ?
特に思いつかない。
だって昨日まで何も接点なかったんだもの。
不思議に思いながらじっと見ていたら、常葉君はポケットからスマホを取り出した。
「持ってる?」
「持ってるよ」
今時、高校生でスマホを持ってないことの方が珍しいんじゃないかな。親の方針でガラケーを使ってる子を含めれば、ほとんどの子が携帯を持ってると思う。
私はスマホをずっと使っててガラケーは智花のを触ったことがあるだけだけど。
こういうのを子供に持たせるのは、悪いことに使うんじゃないかって不安よりも、何かあった時に連絡がつくようにっていう気遣いが勝った親心なんだろう。うちの親はそんなの関係なく持たせてくれたけど。
小学校の頃に、父さんが「恋歌ともLINENしたいー、恋歌からスタンプ欲しいー」っていきなり買ってきた時からずっと私はスマホを使ってる。
その言葉通りにスタンプは月に決まった金額から好きなものを落とさせてくれるし、ゲームにも決まった金額を使わせてくれるから、親としては理解のある方なんだろう。
まぁ子どもとしては「好きにしていいよ」って言われる方が変なことしにくいんだけどね。
なんていうか……萎える? そんな感じ。
「同じ機種だね」
「少なくとも日本じゃ一番多いからな。メジャーな分、いろいろ使いやすい」
「わかる」
私なんて、こういうの詳しくないからこそ、一番使われてるのを選んでる。だってその方が困った時とかお店や人にききやすいし、できることも多くて便利だから。
「LINENやってる?」
「やってる。って、もしかして」
「登録していい?」
ひゃああああ!
話の流れからまさか、って思ったけど!
私が、常葉君と? いいの?
……待ってダメ期待しすぎちゃダメ。きっと深い意味なんてないんだから! 行事の時とかに必要があってクラスの全員登録するような感じの、連絡網としてのものであって深い意味なんて絶対ないんだから! うちのクラスはそんなことしてないけども!
って、わかってるけどわかってるけどダメだ興奮して叫びそう!
「おーい、弥生さーん?」
うわああああ!
いいのかないいのかなぁ!
「弥生さんー、かえってこーい」
っは!
返事する余裕もなかった私を、何度も呼びかけた常葉君の呆れたような声に我に返ると、視線があった常葉君は深々としたため息をつくのだった。
「あ、うん」
私に何か用があって常葉君は待ってたんだよね。その話をするために私たちはここにいるわけで。
……何の用だろ?
特に思いつかない。
だって昨日まで何も接点なかったんだもの。
不思議に思いながらじっと見ていたら、常葉君はポケットからスマホを取り出した。
「持ってる?」
「持ってるよ」
今時、高校生でスマホを持ってないことの方が珍しいんじゃないかな。親の方針でガラケーを使ってる子を含めれば、ほとんどの子が携帯を持ってると思う。
私はスマホをずっと使っててガラケーは智花のを触ったことがあるだけだけど。
こういうのを子供に持たせるのは、悪いことに使うんじゃないかって不安よりも、何かあった時に連絡がつくようにっていう気遣いが勝った親心なんだろう。うちの親はそんなの関係なく持たせてくれたけど。
小学校の頃に、父さんが「恋歌ともLINENしたいー、恋歌からスタンプ欲しいー」っていきなり買ってきた時からずっと私はスマホを使ってる。
その言葉通りにスタンプは月に決まった金額から好きなものを落とさせてくれるし、ゲームにも決まった金額を使わせてくれるから、親としては理解のある方なんだろう。
まぁ子どもとしては「好きにしていいよ」って言われる方が変なことしにくいんだけどね。
なんていうか……萎える? そんな感じ。
「同じ機種だね」
「少なくとも日本じゃ一番多いからな。メジャーな分、いろいろ使いやすい」
「わかる」
私なんて、こういうの詳しくないからこそ、一番使われてるのを選んでる。だってその方が困った時とかお店や人にききやすいし、できることも多くて便利だから。
「LINENやってる?」
「やってる。って、もしかして」
「登録していい?」
ひゃああああ!
話の流れからまさか、って思ったけど!
私が、常葉君と? いいの?
……待ってダメ期待しすぎちゃダメ。きっと深い意味なんてないんだから! 行事の時とかに必要があってクラスの全員登録するような感じの、連絡網としてのものであって深い意味なんて絶対ないんだから! うちのクラスはそんなことしてないけども!
って、わかってるけどわかってるけどダメだ興奮して叫びそう!
「おーい、弥生さーん?」
うわああああ!
いいのかないいのかなぁ!
「弥生さんー、かえってこーい」
っは!
返事する余裕もなかった私を、何度も呼びかけた常葉君の呆れたような声に我に返ると、視線があった常葉君は深々としたため息をつくのだった。